手倉森誠U-23日本代表監督 手倉森誠U-23日本代表監督

12月18日、『リオ五輪』の出場権がかかった『AFC U-23選手権 カタール2016』に臨むU-23日本代表のメンバー21名が発表された。手倉森誠監督は、残り2名を「カタール遠征へ連れて行っていないが今回の石垣キャンプで選んだメンバー、カタールへ行ったが『天皇杯』を戦うメンバー、計15名の中から最後のピースを選びたい」と語った。さらに「まだ悩みたい。私自身時間がほしい」と心境を明かした。21名のメンバーは以下の通り。

【GK】櫛引政敏(清水)、杉本大地(京都)、中村航輔(福岡)
【DF】松原健(新潟)、山中亮輔(柏)、亀川諒史(福岡)、奈良竜樹(FC東京)、室谷成(明治大)、岩波拓也(神戸)、植田直通(鹿島)
【MF】大島僚太(川崎)、遠藤航(湘南)、原川力(京都)、矢島慎也(岡山)、中島翔哉(FC東京)、南野拓実(ザルツブルク)、井手口陽介(G大阪)
【FW】久保裕也(ヤングボーイズ)、鈴木武蔵(水戸)、浅野拓磨(広島)、オナイウ阿道(千葉)

『リオ五輪』へのキップは3枚だ。『W杯』のアジア枠4.5に比べ、よりシビアな戦いとなる。しかも、従来のホーム&アウェイの最終予選ではなく、カタールでの一発勝負となる。日本はサウジアラビア、タイ、北朝鮮とのグループBでの戦いから準々決勝まで中2日の連戦となる。準々決勝で当たるグループAは、グループ最終戦から準々決勝まで中3日だ。さらにA組にはホームのカタールをはじめ、シリア、イラン、中国が名を連ねる。ここで負ければ、リオへの道が閉ざされてしまう。

タフな戦いが予想されるが、手倉森監督は「全員攻撃、全員守備ができる選手を選んだ。連戦でも戦えるフィジカルを持ち、複数のポジションをできる選手を選び、刷り込んできた。試合によってメンバーの入れ替えや心の体力、メンタルのフォローも必要。あと気をつけないといけないのは俺がパニックにならないこと(笑)」と万全の準備を誓った。戦い方についても「中盤のボールの奪い合いが肝になる。より球離れを速くしないといけない。(決勝まで)6連戦でもスピーディにできるかどうかが重要になってくる」と言及した。

12月のカタール遠征ではU-22イエメン、U-22ウズベキスタンを相手に2試合連続スコアレスドローに終わった。決定的な仕事はスーパーサブとして広島のJ1制覇に貢献した浅野、海外組の南野、久保というカタール遠征に参戦しなかったアタッカー陣に託された。

手倉森監督は「カタールで2試合とも0-0で心配させてしまったが、国民の皆さんにはぜひ心配してほしい。その先に応援してほしい。選手に火をつけるには国民の力しかない」と異例の(?)お願いをした。

U-23日本代表は石垣合宿を経て、12月30日(水)に残り2名を選出し、1月2日(土)に決戦の地・ドーハへ旅立つ。日本の初戦は1月13日(水)・U-23北朝鮮戦。ドーハの悲劇から22年3か月、因縁の地でU-23日本代表が6大会連続の五輪出場を決める。