『ストレイト・アウタ・コンプトン』を手がけたF・ゲイリー・グレイ監督(C)2015 UNIVERSAL STUDIOS

公開中の映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』を手がけたF・ゲイリー・グレイ監督のインタビュー映像が公開になった。本作は伝説的なHIPHOPグループ“N.W.A.”の実話を描いた作品だが、監督は“歴史”に敬意をもって映画化し、そこにラップやアメリカの社会やHIPHOPに興味がない人でも感動し、考えることができる普遍性を見出したと語る。

『ストレイト・アウタ・コンプトン』F・ゲイリー・グレイ監督のインタビュー映像

本作の舞台は、1986年。アメリカの西海岸の犯罪多発地帯コンプトンで暮らす若者たちは、現状を脱するべくラップグループ“N.W.A”を結成。彼らは自身の周囲で起こったことをリアルに伝える“ストレイト・アウタ・コンプトン(コンプトンから直送)”というタイトルのアルバムを発売し、スターダムを駆け上がっていくが、大きな成功の代償と向き合うことになる。

アメリカだけでなく全世界のHIPOHOP文化、ポップカルチャーに影響を与えた“N.W.A”誕生の物語を、グレイ監督は重要な“歴史”だと捉え、可能な限り、当時を再現することにこだわった。映像で監督は「LAで撮影しなくてはならなかった。なぜなら、LAもひとりのキャラクターだからね」と言い、劇中に登場する音楽も、オリジナルの音源を活用しながら、俳優たちの実際のパフォーマンスも取り入れた。「N.W.Aを再現できているんだ。(メンバーのひとりの)ドレーが自分たちのオリジナル音源だと思うほどにね」

同時に監督は本作は“普遍的”だと力説する。「ラップミュージックの話というわけじゃなく、仲間との関係や、挑戦、周りの環境、お金、名声、日々の挑戦、財産やエゴが愛を壊していくことを語っている」

映画はアメリカでは3週連続ナンバー1を獲得し、日本でも先行公開されている劇場では満席の回も出ているという。

『ストレイト・アウタ・コンプトン』
公開中