北川景子

松山ケンイチ主演の『の・ようなもの のようなもの』が1月16日に全国封切りされ、東京・新宿ピカデリーで松山をはじめ、北川景子、伊藤克信、尾藤イサオ、野村宏伸、杉山泰一監督が初日舞台あいさつに登壇。今月11日に歌手でタレントのDAIGOと入籍した北川は、ファンからの祝福に頭を下げて感謝の意。また、本作のプロデューサーで、故森田芳光監督の妻である三沢和子氏から手紙が届き、「DIO、どうぞいつまでもお幸せに」と“DAI語”で祝福されると、「胸いっぱいです」と感激しきりだった。

舞台あいさつ/その他の写真

2011年に急逝した森田芳光監督のデビュー作である『の・ようなもの』(伊藤克信主演)の35年後を描いた“続編のような”完全オリジナルストーリー。30歳で脱サラし、落語家になった主人公・出船亭志ん田(松山)と、彼を取り巻く個性豊かな面々の人間模様を軽妙に描く。

『椿三十郎』『サウスバウンド』、遺作となった『僕達急行 A列車で行こう』に出演した松山は、「自分自身、森田監督とモメることができるほど、もっと人間的に成長したかった。実際には人間を見る目線と感性がすごすぎて、追いつくのがやっとでした」と改めて故人をしのび、「人間は生きているだけで、面白いんだと教えていただいた」としみじみ語った。

一方、森田監督と三沢プロデューサーに見いだされ、『間宮兄弟』で映画初出演を果たした北川は「当時、演技のことを何も知らなかった私に、森田監督は『北川が感じたまま、自由にやればいい』と言ってくださった」と“恩人”に思いをはせ、「森田監督のこと、ずっと忘れてほしくないので、今日はたくさんのお客様に来ていただき、本当に幸せです」と感無量の面持ちだった。

『の・ようなもの のようなもの』
公開中

取材・文・写真:内田 涼