『白鯨との闘い』

公開中の映画『白鯨との闘い』の特別映像が公開になった。本作は巨大なマッコウクジラとの死闘を壮大なスケールで描いた作品だが、その中心にあるのは、極限状態に放り込まれても前進を続ける人間たちのドラマだ。

特別映像

劇中に登場する“白鯨”は想像を絶するほどの大きさで、どこからともなく現れては人々を襲う。その存在は人々に“悪魔”と称され、一度出現した後は、そこにいないときでも船員たちの心を支配してしまう。映画は、作家のハーマン・メルヴィルが、かつてこの鯨に遭遇したエセックス号の乗組員だった老人に聞き取りをしようとする場面から始まる。若き日に船に乗り込んだその男ニカーソンは、たたき上げの一等航海士のチェイスや、チェイスの右腕マシュー、経験不足の船長ポラードらに囲まれて成長していくが、白鯨に遭遇し、船を失って極限状態に放り込まれる。

映画では船員たちと白鯨のバトルも描かれるが、中心に描かれるのは重厚な人間ドラマだ。公開前に行われたモニター試写会でも「それぞれのキャラクターが個性的に描かれていてよい」「クリス・ヘムズワースがこれまで以上に熱演していて引き込まれた」などの声があがり、映画の後半に訪れる状況については「自分があの場にいたとして、彼らと同じように生きて帰ってこられるのか、想像もつかない」などの声が集まったという。

本作における白鯨は、リアルな存在感をもって登場するが、同時に人間たちには決して抗うことができないものの“象徴”としても描かれている。そのため、船員たちは画面にクジラがいない時でも“白鯨”が象徴するものと闘い、すべてを失って海に放り込まれた状況で何をするべきなのか苦悩する。そのドラマは多くの観客を魅了しているようで先の試写会では「アクションだけでなく、ドラマもしっかり描かれていて、観終わったあとも心に残る映画だった」などの感想が寄せられている。

『白鯨との闘い』
公開中


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