武藤雄樹(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 武藤雄樹(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

浦和レッズにとって3月2日・アウェイで行われた『ACL』浦項戦の黒星は痛かったが、週末の『明治安田生命J1リーグ』1stステージホーム開幕戦に向けて、疲労の蓄積は最小限に抑えたと言えよう。浦和は1stステージ開幕戦から9人スタメンを替えて『ACL』第2戦に臨んだ。加えて新10番・柏木陽介や新9番・武藤雄樹ら主力5人は韓国遠征へは参加せず、ホームで調整を続けた。サンフレッチェ広島やガンバ大阪、FC東京の『ACL』参戦組が、1stステージ第1節で揃って敗戦を喫したように、リーグ戦と『ACL』の両立は困難を極める。コンディションにばらつきがあり、戦術理解が高まっていないシーズン開幕当初ならなおのことだ。

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過密日程を軽減したからと言って、ジュビロ磐田戦で有利とは言えない。中3日と中7日のコンディションの差は歴然だ。3年ぶりにJ1へ戻ってきた磐田は開幕戦で名古屋グランパスに0-1と敗北を喫したが、内容は互角だった。名波浩監督が標榜する「人とボールが動くサッカー」で、立ち上がりから名古屋ゴールに迫るも得点には至らず。逆に199cmの長身FWシモビッチにワンチャンスでヘディングを決められ、その後はペースを握ることはできなかった。

敗因はハッキリしている。決めるべきところで決められるか否か。J2得点王のジェイを欠く中、アダイウトンや小林祐希、山本康裕らアタッカー陣の決定力が勝敗を左右する。

決定力が肝になるのは、浦和も同じである。柏レイソル戦では前半31分に関根貴大のクロスを武藤が胸で押し込んだに見えたが、判定はノーゴール。後半7分にこぼれ球に反応した武藤が先制ゴールを奪うも、後半19分にはディエゴ・オリヴェイラの強引なドリブルシュートから最後はこぼれ球を大谷秀和に押し込まれて同点。前半から飛ばしていた浦和の運動量は落ち、ペースは柏が握る展開の中、後半39分に武藤のコーナーキックを途中出場したズラタンがヘディングで決め、勝点3を手繰り寄せたのだ。翻って浦項戦では先制PKを決めたソン・ジュンホが退場となった後半24分から怒涛の攻撃を見せるも、浦項ゴールをこじ開けられなかった。武藤や興梠慎三ら浦和アタッカー陣が決め切るかは、磐田戦でも最大のテーマになるだろう。

J1通算の直接対決では磐田が20勝4分18敗とリードするが、直近3試合は浦和が連勝中である。3年ぶりとなる対決で浦和が連勝スタートを切るのか、磐田がJ1初勝利を挙げるのか。『明治安田J1』1stステージ第2節・浦和レッズ×ジュビロ磐田は3月6日(日)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。チケット発売中。