『フィフス・ウェイブ』

クロエ・グレース・モレッツが主演を務める近未来SF『フィフス・ウェイブ』が来月公開になる。本作は、人類を滅ぼそうとする謎の知的生命体と人類の攻防を描いた作品だが、劇中に登場する地球外生命体“アザーズ”は、これまでのSF映画とは異なる方法で攻撃を仕掛けてくる。

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本作は、地球外生命体“アザーズ”の攻撃を受け壊滅状態となった地球を舞台に、アザーズが仕掛ける“第5の波”を阻止するべく立ち向かう人類の姿を描いた作品。クロエ演じる女子高生キャシーが、離れ離れになってしまった弟を救うため、人間同士も互いに不信感を抱く末期的な状況の中で生き抜いていく姿を描く。

これまで多くのSF映画に登場した侵略者は、『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』などの例外もあるが、“力まかせにあらゆるものを破壊する”ことが多く、巨大な宇宙船を操り、人間が抵抗できないほどの科学力を有しているにも関わらず、ビルも人間も端っこから一律に破壊する単純さを見せていた。仮に地球を侵略できても、その後の片付けが大変そうだ。

しかし、本作のプロデューサーを務める俳優のトビー・マグワイアは「これまでのSF映画では見たことがない。現実に起こりそうな地球侵略を描くことに成功している」という。アザーズはまず、電磁パルスを使って人間のライフライン(水道、電気、通信)を使用不可能にして(第1の波)、巨大な地震と津波で街を更地にし(第2の波)、動物を媒介にしたウィルスを仕掛けて人類を死滅させる(第3の波)。ここまで彼らは大砲の1発も撃たず、宇宙船から降りてもいない。マグワイアは「いくつもの波によって文明を崩壊させるという侵略はユニークで、世界中の人々が理解できるものだと思う。停電、地震、津波、疫病。どれも現代生活の一部だ。その点だけでも、多くのSFファンタジーとは異なる作品なんだ」と語る。

この段階で地球の建物の多くは姿を消しており、人類の99パーセントは死滅している。そこで初めてアザーズは“人間の姿”で地球に降り立つ。これが“第4の波”だ。結果として人間たちは疑心暗鬼になり、アザーズが何もしなくても、不安と恐怖にかられた人間たちはお互いに銃を向け合う。

これまでに登場した地球外の侵略者よりも知的で、残酷なアザーズは相当に手ごわい相手だ。彼らが仕掛ける“第5の波=フィフス・ウェイブ”とは一体、どんな内容なのか? 上記の手段を上回る攻撃内容を予想して、映画を観るとさらに楽しめそうだ。

『フィフス・ウェイブ』
4月23日(土)全国ロードショー