ザ・プレイボーイズ「間男の間」 稽古場より

9月5日(木)から10日(火)まで、ザ・プレイボーイズ『間男の間』がステージカフェ 下北沢亭にて上演される。ザ・プレイボーイズは、旗揚げ以降全作品の作・演出を主宰の善雄善雄が手がけ、プレイボーイになりたいけれどなれない男たちが頑張るといった作品を発表してきた。2015年春、最終公演を執り行ったが、わずか4年目の2019年秋、活動を再開する。

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最終公演に出演していたおなか☆すいたろう、村田和明をはじめ、板倉武志、十河大地、善積元、そして善雄善雄も出演する『間男の間』はただいま絶賛稽古中だ。俳優として所属する劇団ゴジゲンでは、オリジナルゲームを編み出すのが得意なことから“ゲーム王”の異名を持つ善雄。稽古はアップの代わりにゲームから始まることがしばしば。お題となる言葉を書いた人が誰かを当てるなど、お互いを探りながら会話をしたり、ポーカーフェイスが必要だったりと、芝居に活かせるゲームである。キャストがリラックスしながらも演技に対する意欲を高めていることが感じ取れる。

『間男の間』は“間男をしていた”というたったひとつの共通点を持った、年齢も見た目も性格もばらばらの男たちが出口のない空間に集結してしまう物語。密室に閉じ込められているという異常事態だが、シリアスさを感じさせないコメディ会話劇だ。本日行われた稽古は、彼らがここに来るまでの経緯や他愛もない話をしている最中、さらにもうひとり、新たな男が現れるシーン。実は、彼は物語を大きく動かす重要な人物である。笑いを絶やさず、しかし観ている人に引っ掛かりを残せるよう、間の取り方や台詞の掛け合いを繰り返し調整していく。

男同士で集まったとき特有の取り留めのない会話の中にも、ところどころ哲学的で非常に的を射た台詞が組み込まれており、脚本家としての善雄のポテンシャルの高さが窺える。そこに個性豊かなキャスト陣が呼応し芝居に立体感が生まれていく。

会場は、通常の劇場とは一風変わったステージカフェ形式。決して広くはないが、おかしな空間に集められてしまった男たちの居場所としてマッチしている。ドリンクを飲みながら肩の力を抜いて観ることのできる演劇だ。ゴジゲン主宰の松居大悟、劇団献身主宰の奥村徹也、作家の爪切男、結城企画主宰の結城洋平を招いてのアフタートークも開催される。

ザ・プレイボーイズ「間男の間」は9月5日(木)から10日(火)まで、ステージカフェ下北沢にて。チケットは現在発売中。