高橋克典 撮影:石阪大輔

黒柳徹子スペシャル『ラヴ・レターズ』が10月7日(月)から16日(水)まで東京・EXシアター六本木にて上演される。出演者の高橋克典に話を聞いた。

【チケット情報はこちら】

本作は、故・青井陽治の翻訳・演出により1990年から毎回さまざまなペアで上演され続けてきた二人朗読劇。お互いを意識しながらも結ばれなかった幼馴染の男女が時を経て再会し、別々に過ごした日々を取り戻すかのような時間を、手紙のやり取りによって描く物語で、今回は女性・メリッサを黒柳徹子が、男性・アンディーを高橋克典、筒井道隆、吉川晃司がそれぞれ務める。演出は藤田俊太郎。

本作を「とてもやりたかった」と明かした高橋。今回の出演を「すごく嬉しいです。僕は以前、(黒柳の半生を描いた)ドラマ『トットちゃん!』で、徹子さんの人生において大きな存在である飯沢匡さんの役をやらせていただきました。今回はそういうご縁もあったのかな。でもなにより『黒柳徹子と芝居できる』というのがすごく楽しみです」と意気込む。

テーブルに2脚の椅子というシンプルな舞台セットで、手にした台本を読んでいく、ふたりきりの朗読劇。稽古もたったの1日だが、高橋はその1日すら「あまりしたくない」という。その理由は「稽古場でやっちゃうともったいないと思うんです。例えば家庭での絵本の読み聞かせなんかでも、初めのうちは普通に読んでいても、読んでいるうちにだんだんとその人だけのキャラクターで読み出しますよね。僕はあの瞬間にワクワクする。この作品の面白さはそこだと思うんですよ。通常の舞台では、役者が役を立ち上げていく様をお客様が観ることはできない。でもこの作品はそれが観える。それって稽古がないからこそです」

稽古をしないと不安になりそうだが、「劇中でアンディーが“手紙を書いているときだけは自分自身でいられる”“なりたい自分でいられる”と言いますが、その“自分”って結局本当の自分なの?理想の自分なの?と思います。僕もこういうインタビューで話して、家に帰ってから“ああ言えばよかったな”とか思うことがある。つまり、手紙に書いてあることも、それがすべてかのように流暢に言えなくてもいいと思うんです。そういうところが面白いんだと思います」と、台本を手に持てる朗読劇だからこそ生まれるリアルもあると語った。

高橋が「熱烈なラブストーリーですが、観終わった後にいろんなことを考えられる物語だと思っています。ふたりの恋は、1番の真実だったのか、むしろただの理想だったのか。非常にシニカルな話でもありますね」と語るふたりの熱い手紙のやりとりを、ぜひ劇場で!

取材・文:中川實穂

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます