岡田達也と川原和久が語る、愛する者を守ろうとした男の物語とは

2012.5.1 11:12配信
左より岡田達也、川原和久(撮影:星野洋介) 左より岡田達也、川原和久(撮影:星野洋介)

帝都大学理学部准教授の天才・湯川学が、さまざまな事件をユニークな視点で解決していく“ガリレオ”シリーズ。直木賞作家・東野圭吾の原作をもとにドラマ化・映画化された人気シリーズだが、実はキャラメルボックス主宰の成井豊が原作に惚れ込み、舞台化に向けて動き出したのはそれより前のこと。念願の舞台化となった2009年の『容疑者Xの献身』は大きな反響を呼び、東野からも「こんなふうに芝居にできるのかと驚いた」とお墨付きをもらった本作が、待望の再演を迎える。前回からの続投となる湯川役の岡田達也と、捜査一課の刑事・間宮役の川原和久に、本作の魅力を語ってもらった。

キャラメルボックス『容疑者Xの献身』チケット情報

インタビューは終始、クールな表情で時折ボソッと冗談を言う川原と、楽しそうに笑い転げる岡田という、なんともいい雰囲気で行われた。川原は同劇団に5度目の客演とあって、すっかりなじみのメンバーといったところ。「普段の僕はアニキ(川原)に甘える弟といった感じで、天才の湯川とは正反対のキャラ。それだけに初演の時は悩みぬきました」と岡田は話す。「膨大な量のセリフに、キャラメルでは珍しい盆(回り舞台)が使われたりしたので、(段取りなど)覚えることがたくさんあるしね」と横から言葉をかける川原。続けて「成井さんがあえて原作に忠実に舞台化したので、登場人物が発する言葉は小説のまま。役者には難しいリズムだけれど、それが原作ファンの方にも好評だった理由のひとつかもしれないですね」と初演を振り返った。

物語は、湯川も認める天才数学者でありながら、家庭の事情によって高校教師の道を選んだ石神(近江谷太朗)と、その想い人の靖子(西牟田恵)が起こした事件を軸に展開。石神が抱える闇に戸惑いながらも事件を解明しようとする湯川と、“湯川ファン”を自認して捜査の進捗を教えてしまう間宮とのやりとりは、劇中でもホッとするひとコマだ。

「川原さんは普通のセリフでも、ニヤッとするような色をつけて投げてくれるからうれしい」という岡田に、「緊張感のある舞台だから、箸休めになればいいと思って」と少々照れ気味の川原。一方、物語の根幹を成す石神の愛については、「冷静に考えたらいびつな愛のかたち。でも泣けてしまうのは何故なんだろうと思います」と川原が言えば、「本来なら肯定しづらい人間の汚い部分。でもこんな風に読者や観客の心を動かしてしまうのがすごい」と岡田も口を揃える。もし、愛する人が罪を犯したら?との問いには「一緒に警察に行こうね、と優しく言います(笑)」(岡田)、「まず話をよく聞いてあげて、弁護士をつけて……。自分に出来ることを精一杯やるかな」(川原)との答えが返ってきた。愛する人を持つ者すべてに宿る愛のかたち。その一端を、本作でぜひ垣間見てほしい。

取材・文:佐藤さくら

公演は5月12日(土)から6月3日(日)まで東京・サンシャイン劇場、6月7日(木)から12日(火)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、6月15日(金)、16(土)に東京・THEATRE1010にて開催。ぴあでは原作本付チケットを発売。

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