『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に登場するスパイダーマン (C)2016 Marvel.

マーベルの人気キャラクターを二分する禁断の戦いを描く『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に新生スパイダーマンが登場することが発表され、全世界のファンの注目を集めている。予告編ではわずかしか登場しないスパイダーマンが劇中でどれほど活躍するのかは不明だが、実は製作前には「そもそもこの映画にスパイダーマンを登場させるべきか?」を巡ってスタッフの意見が分かれ、一時期、マーベル社内は“シビル・ウォー”状態になっていたという。

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本作は、未曾有の危機を何度も救うも、その度に甚大な被害をもららせてしまったアベンジャーズを国際的な組織の管理下に置くプランが出たことから、メンバーの意見が対立。さらに世界的なテロリストの処遇も絡み、キャプテン・アメリカとアイアンマンが対立せざるをえない状況になってしまう。

本作は、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のアンソニー&ジョー・ルッソが監督を務めているが「僕らにとってスパイダーマンの登場は欠かせないことだった。これまでに作り上げたマーベルのストーリーを壊したいと思っていたからね。でもその展開にマーベル社内ではとても不評で、まさにマーベル内が真っ二つに分かれてシビル・ウォー状態になった」と振り返る。

スパイダーマンは登場すべきか? しないべきか? この戦いを終結させたのは、マーベル映画のすべてを統括するケヴィン・ファイギだった。「僕らの考えを唯一支持してくれたのはケヴィン・ファイギだった。彼が僕らを支えてくれて本当に感謝しているよ。本作では普段のマーベル映画よりもシリアスな展開で描かれるから、そのためにもスパイダーマンが必要だった」

最終的に、スパイダーマンはアイアンマンのチームに加わることになり、トム・ホランドがスパイダーマン=ピーター・パーカー役に決定したが、どのような経緯でチームに加わるのか? どんな活躍を見せるのか? スパイダーマンが“シリアスな展開”をどのように和ませてくれるのかはいまだに明らかになっていない。ちなみに監督によると「それぞれのチームに参加するのに強い動機があるキャラクターとないキャラクターがいる。だから強い動機がないヒーローが途中で寝返る可能性はあるかもしれない」そうで、映画は最後の最後まで油断できない展開になりそうだ。

なお、日本語版ではキャプテン・アメリカを中村悠一が、アイアンマンを藤原啓治が演じ、『カードファイト!! ヴァンガードG』の綺場シオン役や『デジモンアドベンチャーtri.』の高石タケル役などを務めてきた榎木淳弥がスパイダーマンの声を演じる。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
4月29日(金) 全国ロードショー