売上倍増の4Kテレビ絶好調、平均単価17万円台突入でさらに需要拡大か

2016.4.28 17:14配信

4Kテレビが絶好調だ。2016年3月時点の前年比が販売台数で202.3%、販売金額でも174.9%と倍増のペースで売れ続けている。液晶テレビ全体では販売台数、金額とも大きな前年割れに苦しむ一方、4Kの快進撃は止まらない。40型以上の液晶テレビに占める4Kモデルの販売台数割合は3月で48.0%とほぼ半数に達しており、4Kテレビもいよいよ普及期を迎えている。ゴールデンウィークやオリンピックに向けての買い換え需要の高まりが期待できそうだ。

4Kテレビの平均単価は前年同月比で13.3%下落し、この3月に17万6000円と初めて18万円割れの水準に突入。昨年11月以降5か月連続で20万円を下回っており、値頃感が好調を支えている。

平均インチサイズが昨年3月の51.2型からこの3月の50.6型と小型化が進んだことに加え、1インチあたりの単価が1年で13%下落して、3月に3480円と初めて3500円を割り込んだ。40型以上で非4Kの液晶テレビの1インチ単価は1750円。3年前は4.5倍もあった1位インチ単価の差は2倍以内に縮まり、4Kテレビが多くの消費者の買い換えターゲットに入ってきた。

4Kテレビは、2014年春までは55-65型の製品が8割を占めていたが、その後、40型台モデルの登場などで小型化が進展、この3月では、55型未満の製品が全体の62%を占めるまでになっている。しかし、このところ小型化のスピードは弱まり、ある程度一巡。4Kテレビもいよいよ本格的な「値頃感競争」の時代に入りつつある。

4Kテレビのメーカー別シェアは、このところ変動が激しい。2015年は、年間シェアトップが28.4%のシャープで、「BCN AWARD 2016」の4Kテレビ部門を獲得したが、続くパナソニック、ソニーも交えたトップシェア争いが続いている。2015年11月にはパナソニックが34.0%でトップを獲得したかと思えば、12月は29.9%でソニー、2016年1月は27.3%でシャープがトップ奪還するなど月替わりでトップメーカーが変動している。直近3月では32.8%でソニーがトップに返り咲いた。

各メーカとも1インチあたりの単価は昨年夏をピークに下落しており、3月現在で最も高いのがソニーで3700円。トップシェアでありながら、ほかの主要3社に比べ頭一つ高いインチ単価を維持しているのは、製品力の表れだろう。

一方、最もインチ単価が安いのは東芝で3150円。全体の平均インチ単価3500円割れを強力にドライブしたのは東芝だった。4Kテレビの平均単価も15万5000円と主要メーカーでは最も安いものの、販売台数シェアは18.3%とふるわない。不正会計問題によるブランドイメージの毀損が影響している可能性が高い。

このところ、価格の安さが売り上げに直結しない製品がデジタル家電分野で増えつつあるが、4Kテレビもその一つといえる。そもそも3月、40型以上の非4Kテレビの平均単価は7万5000円。対して、4Kテレビの平均単価は17万6000円。価格にして2.3倍も高い製品の方が売れているわけだ。しかもその4Kテレビの中でも高い製品が高いシェアを獲得する状況。すでに値頃感は強まっている。テレビの主力は4Kにシフトしてきており、今後液晶テレビ市場全体を押し上げる原動力になるだろう。(BCN・道越一郎)

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