岩田剛典、高畑充希

春の草花のように恋の結実を描いた恋愛映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』が公開される。原作は、『図書館戦争』シリーズや、『阪急電車』、『県庁おもてなし課』など、次々と人気作を生み出す小説家・有川浩の同名小説。主人公の樹を、岩田剛典(EXILE/三代目J Soul Brothers)が爽やかに演じ、ヒロインさやかを、高畑充希が熱演した。

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さやかの前に突如として現れた樹は、「お嬢さん、よかったら僕を拾ってくれませんか。噛みませんし、しつけのできた良い子です」という、通常では口にできないような台詞を言う。他にも本作では、キュンとすることを樹が度々言うのだが、それには演じた岩田も「かゆい。かゆい!普段絶対に言わないですよね」と苦笑するほど。高畑も「彼氏とか彼女がこれ言っていたら笑っちゃいますよね」と声を出して笑っていたが、「カメラがまわる前には『どうやって言えばいいのかな~』と悩んでいたのに、いざカメラがまわると成立させてしまっていました」と、岩田の樹ぶりを讃えた。

「あまりファンタジックな恋愛映画を観てこなかった」というふたりだが、岩田は本作のオファーを受け、同ジャンルの作品を国内外問わず貪欲に見て勉強をしたそうだ。一方、高畑からは、「この作品を胸キュン映画だと思わないようにしました」という思いがけない回答がかえってきた。「胸キュン映画って、急に『壁ドン!』みたいに、明確な山場シーンがあることが多いと思うのですが、この作品の場合、じわじわと変化していく、樹とさやかの1対1の距離感が重要なお話だと思ったんです」。

仕事もプライベートもうまくいかず、自炊とは無縁だったさやかは、樹が作った朝食の美味しさとあたたかさに、思わず涙を流す。そしてそれをきっかけに、ふたりは距離を縮めていく。共に採取しにいった野生植物を調理したり、樹が朝食やお弁当を作ったり、食に関するシーンの多い映画だったが、ふたりの恋愛観からはどう見えたのだろうか。

「食卓を囲んだり、一緒に料理を作ったり、お弁当がふたりを繋げたり。ただいま、おかえりって挨拶をしたり。当たり前かもしれないけれど、そんな当たり前がいいですね。ふたりのような結婚生活に憧れます」(岩田)

「本当に、この作品を見ると結婚したくなります。朝日が入る部屋で、対面しながら朝ご飯を食べられたら、一日頑張ろうって思えますし。人と住むっていいですね。是非、少子化対策にオススメしたい映画です!(笑)」(高畑)

『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』
6月4日(土)全国ロードショー

取材・文・写真:小杉由布子
岩田剛典 ヘアメイク:槌田美希(DIFINO akasaka) スタイリスト:ジャンボ(SPEED WHEELS)
高畑充希 ヘアメイク:市岡愛(PEACE MONKEY) スタイリスト:大石裕介(DerGLANZ)