大久保嘉人(川崎フロンターレ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 大久保嘉人(川崎フロンターレ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

川崎フロンターレか、鹿島アントラーズか。『明治安田生命J1リーグ』1stステージの優勝戦線は、どうやらこの2チームに絞られたと言えよう。ご存知のように首位は10勝4分1敗・勝点34の川崎F、2位は10勝3分2敗・勝点33の鹿島、3位は1試合消化ゲームが少ない8勝3分3敗・勝点27の浦和。浦和は3連勝すれば逆転Vの可能性を残すが、4試合連続無得点で2分2敗の浦和、GW以降負けなしの5勝2分の川崎Fと鹿島というチーム状況を考えれば、2強のマッチレースと見ていい。

1stステージ第16節では川崎Fが最下位に沈むアビスパ福岡、鹿島が暫定9位ながらここ5試合は3分2敗と勝ち星から遠さがっているヴィッセル神戸、それぞれのアウェイに乗り込む。

順位や最近の戦績を見て、2強の順当勝ちと見るのは早計だ。川崎Fにとって人数を割き引いて守った時の福岡のディフェンスはやっかいであり、J1リーグでの直接対決は試合数が少なく、2000・2006・2011年と飛び飛びながら、3勝3敗の全くの五分。通算9得点9失点と勝つ時は大勝というわけでもない。

鹿島は神戸とのJ1通算成績で21勝6分7敗とリードするが、過去5試合では2勝1分2敗とこちらも五分。神戸は3試合連続引き分けながら、相手は上位にランクする大宮アルディージャとサンフレッチェ広島が含まれる。内容は決して悪くない。いや、調子は上向きと言える。

そもそも、川崎Fにとっても鹿島にとっても、引き分けではV戦線に影を落とす。両軍とも残り2試合で勝点6を積み重ねることだけを見据える。

では、キッチリ勝利を奪うためには何が必要か。イージーミスから失点しないのは当たり前、決めるべきところで決めるべき人が決められるか、だ。

決めるべき人は誰か。川崎Fには3年連続得点王で得点ランキング2位につける10ゴールの大久保嘉人がいる。鹿島には出場4試合連続ゴールで得点ランキング3位タイまで上げてきた8ゴールの金崎夢生がいる。

エースだけではない。川崎Fは5ゴールの小林悠、4ゴールのエウシーニョ、3ゴールの中村憲剛が控え、鹿島はカイオ、土居聖真、鈴木優磨の3人が直近3試合で2ゴールと乗っている。

2強によるV戦線は6月18日(土)に決着がつくのか、最終節までもつれ込むのか。はたまた、広島のアウェイに乗り込む浦和が4試合連続無得点の悪い流れを断ち切り、勝点差を詰めてくるのか。1stステージ第16節は6月18日(土)に、福岡×川崎F・レベルファイブスタジアム、神戸×鹿島・ノエビアスタジアム神戸、広島×浦和・エディオンスタジアム広島にてキックオフ。チケット発売中。