柴崎岳(鹿島アントラーズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柴崎岳(鹿島アントラーズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

鹿島アントラーズの優勝か、川崎フロンターレの逆転か。残り90分間で、『明治安田生命J1リーグ』1stステージのタイトルの行方が決まる。11勝3分2敗・勝点36の鹿島、10勝5分1敗・勝点35の川崎Fがそれぞれホームで1st最終節に臨む。

鹿島×福岡 チケット情報

前節、首位に浮上した鹿島は、勝てば文句なしの1stステージ優勝を手にする。現在5連勝中、舞台はカシマスタジアム、相手は最下位のアビスパ福岡である。J1リーグ通算で14勝1分1敗、ホームでは負けなしの7勝1分と持って来いの相手だ。

2トップを組む金崎夢生が直近の出場5試合で4ゴールを挙げれば、土居聖真も3試合で3ゴール。2列目の遠藤康、カイオはチャンスメイクするだけではなく、ゴールも脅かす。CBの昌子源&植田直通、GK・曽ヶ端準がJ1最少失点を支える。そして、小笠原満男&柴崎岳が中盤の底で存在感を発揮しているのだ。柴崎は高精度のパスを前線に送るとともに、チャンスと見れば自らゴール前に進出する。小笠原は高い戦術眼でゲームをコントロールし、チームに落ち着きをもたらす。鹿島は絶対有利の状況にある。

それでも、何が起こるかわからないJリーグのこと、油断は禁物である。鹿島は今週末、カイオ、昌子と攻守のキーマンを出場停止で欠く。しかも、福岡は先週、川崎Fを相手に2-2のドローを演じている。

2位に後退した川崎Fは勝利だけを見据える。引き分けでも鹿島が敗れれば、初優勝となる可能性はあるが、勝点3を積み上げるのみだ。

ただ、相手が厄介である。7勝5分4敗・勝点26で5位につける大宮アルディージャは、人数をかけた守備ブロックから鋭いカウンターを炸裂させる。

不安もある。背中と腰の痛みで前節欠場したMF中村憲剛の復調具合が気になる。6月22日の全体練習に合流したが、コンディションはどこまで戻るか。引き分けに終わった福岡戦でも、中村の不在が響いただけに、大黒柱の復調が鍵を握る。さらにCB奈良竜樹に続いて、コンビを組んでいたエドゥアルドが戦線離脱したのも痛い。GKチョン・ソンリョンとともに守備に安定感をもたらしていたCBふたりのケガは2ndステージ序盤にも影を落とすだろう。川崎Fとしては11ゴールで得点ランキング2位につける大久保嘉人、6ゴールで7位タイの小林悠らJ1最多得点をマークする攻撃力で活路を見出したい。

1stステージの栄冠はJリーグ最多の17冠誇る鹿島に輝くのか、初タイトル獲得を諦めていない川崎Fに転がり込むのか。1stステージ第17節は6月25日(土)に、鹿島×福岡・カシマサッカースタジアム、川崎F×大宮・等々力陸上競技場にてキックオフ。鹿島戦はチケット発売中、川崎F戦は予定枚数終了。