(写真左より)大河正明B.LEAGUEチェアマン、川淵三郎日本バスケットボール協会前会長 (写真左より)大河正明B.LEAGUEチェアマン、川淵三郎日本バスケットボール協会前会長

6月27日、川淵三郎日本バスケットボール協会会長退任に伴うサプライズ感謝企画がメディアに公開された。昨年5月に会長に就任後、日本代表の国際バスケットボール連盟(FIBA)から無期限の加盟資格停止処分の解除、そしてふたつに分かれていたリーグを統合し、男子プロバスケットボールリーグ『B.LEAGUE』立ち上げに尽力するなど、まさにバスケ界の救世主となった川淵前会長。就任期間は1年1か月ながら、次々と改革を進めてきた川淵前会長に、B.LEAGUEとして感謝の念を伝えたいというスタッフの思いから今回のサプライズ感謝企画は行われた。

何も知らずに、B.LEAGUE事務所を訪れた川淵前会長は、会議室に集まった報道陣、スタッフに「おやおや何なの?」と困惑しつつも、サプライズ企画の趣旨を聞き、「いやー、どうもありがとう」と照れながら語った。

田臥勇太ら男子日本代表メンバーからの動画メッセージや大河正明B.LEAGUEチェアマンから『B.LEAGUE』開幕戦のチケットを受け取るとともに、川淵前会長は会長任期中の思いを「克」、今後のB.LEAGUEへの期待を「夢」と書にしたためた。

川淵前会長は「僕は1年で初めから退任すると言っていた。1年で展望をきちんと描けるかなと思ったけど、スタッフの努力のおかげでこの道をたどってさえ行けば、日本バスケットボール協会、B.LEAGUEも成功することは間違いなしと確信を得た。安心して退任することができる」と胸中を明かした。またサプライズ企画については「2・3年前なら泣いていた。年を取ったので涙が枯れた」と笑った。さらに今後について「スポーツ界の役に立ちたい。ハンドボール、ホッケー、バレーとボールゲームのトップリーグのガバナンスが代表強化に繋がる」とスポーツ界全体を見渡す。

もちろん、バスケを離れるわけではない。川淵前会長は日本バスケ協会エグゼクティブアドバイザーに就任。「これからも愛着を持って見ていきたい」と語り、ファンに「アリーナに来てぜひ応援してください。バスケットボールを知らない人、自分のボーイフレンドやガールフレンドをアリーナにたくさん連れて来てください。それが多くのバスケットボールファンを作り出すことにつながるので、僕は期待しています」と呼びかけた。

川淵前会長が「夢」と漢字一字で表した『B.LEAGUE』は9月22日(木・祝)・国立代々木競技場第一体育館にてアルバルク東京×琉球ゴールデンキングスの一戦で開幕する。