『ブレードランナー』プロジェクトのコンセプト・アート

1982年製作の名作『ブレードランナー』の続編が、来年11月に日本で公開されることが決定し、コンセプト・アートが公開になった。前作に続いてハリソン・フォードが出演し、『プリズナーズ』『ボーダーライン』のドゥニ・ヴィルヌーヴが監督を務める。

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『ブレードランナー』は近未来を舞台に、過酷な労働に従事するために誕生するも、人間に反旗を翻すようになった人造人間“レプリカント”を逮捕・処刑する捜査官“ブレードランナー”のデッカードを主人公にしたSF大作。フィリップ・K・ディックの小説を基に製作され、斬新な映像や未来観、単なるアクション映画に終わらない重厚なドラマは後続の作品群に大きな影響を与えた。さらに劇中に登場する描写やセリフは、繰り返し観賞した熱狂的なファンによって検証、研究され、日本での劇場公開時のバージョンとは異なる版(ワーク・プリント版、アメリカ公開版、ディレクターズ・カット、ファイナル・カット)が登場する度に大きな話題になった。

現在も熱狂的なファンを世界中にかかえる『ブレードランナー』の続編のウワサはこれまでに繰り返しのぼり、前作の続きの設定の書籍が発行されるなど、注目を集めては実現には至らないまま30余年が過ぎた。しかし、ヴィルヌーヴ監督のメガホンでついに続編の製作が本格的に始動。前作の脚色を手がけたハンプトン・ファンチャーとマイケル・グリーンが、ディックの小説の世界観を踏襲し、前作から数十年後の物語を執筆したという。

前作に続いてフォードがリック・デッカードを演じるほか、ライアン・ゴズリング、ロビン・ライトが出演。前作を監督したリドリー・スコットが製作総指揮を務める。

公開時にケベック州の映画館で『ブレードランナー』を観たというヴィルヌーヴ監督は「あの音楽、2019年のロサンゼルス、スモッグ、ダークな雰囲気。あの映画を見て、映画監督になりたいという思いが芽生えたんだ」とコメント。“金字塔”や“伝説的”とも称される作品の続編だけに、ファンの期待と不安は大きいが、30余年を経てついに登場する新作は、全世界から最大級の注目を集めることになりそうだ。

今後、公開に向けてストーリーの概要や、新たなキャストなど、新情報が明らかになっていくことが予想される。