高木俊幸(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 高木俊幸(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ優勝戦線は、混戦模様の展開となってきた。第9節まで川崎フロンターレと浦和レッズによるマッチレースの様相を呈していたが、両軍がここ3試合で1勝2敗と足踏みすると、3位・サガン鳥栖は勝点1差、4位・ガンバ大阪が勝点2差に迫ってきた。5位・ヴィッセル神戸、6位・柏レイソルを含め6チームが勝点3差にひしめているのだ。オープンなリーグと称されるJリーグにふさわしく、残り7試合は激しい星取り争いが予想される。

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そんな中、2位・浦和と3位・鳥栖が激突する。1stステージは4勝5分8敗の15位と低迷した鳥栖だが、2ndステージは一転、6勝3分1敗と快進撃を続ける。リーグ最少失点の堅守はそのまま、1stステージは10得点と攻撃力不足にあえいだが、2ndではすでに15得点。エース・豊田陽平がゴールのペースを上げたのが大きい。1stステージは17試合で5得点だった豊田は、2ndに入り10試合6得点。先制し、守り切るという鳥栖らしいゲームができているのだ。

守備も変わった。1stはとにかく引いて人数をかけるディフェンスだったが、ここ最近は前から積極的にボールを奪う守備を実践している。2nd第9節・川崎F戦ではハイプレスとショートカウンターを炸裂させ、1-0と川崎Fに17試合ぶりの黒星をつけたのだった。

リーグ戦2連敗中の浦和にとって、鳥栖は厄介な相手と言える。リーグ戦の直接対決は3勝3分3敗と全くの五分。1st第14節も5バックで引いた鳥栖ディフェンスに決め手を欠き、0-0に終わっている。前回の対戦は重心を後ろに置いた鳥栖もカウンターの精度を欠いたため、脅威はなかったが、今の鳥栖にはショートカウンターがある。浦和としては、ハイプレスを掻い潜り、決め切る決定力が問われる。

そこで、鍵となるのが1トップ2シャドーだ。浦和は興梠慎三、武藤雄樹、李忠成のトライアングルを1stチョイスとしている。だが、『リオ五輪』から合流した興梠はコンディションが戻り切っておらず、公式戦4試合無得点。『2016JリーグYBCルヴァンカップ』準々決勝・神戸戦ではズラタン、武藤、高木俊幸のトライアングルが先発し、2試合6得点を叩き出した。特に高木は2試合で3ゴールと大活躍を見せている。軸はあくまでチーム最多得点の興梠か、リーグ戦直近2試合と『ルヴァンカップ』準々決勝の結果を反映するのか。ペトロヴィッチ監督の決断が気になる。

2ndステージ第11節・浦和×鳥栖は9月10日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。試合当日は『ファミリーサンクスデー』を実施し、特製ポストカードを来場者全員に配布する。チケット発売中。