『LA LA LAND(原題)』 Courtesy of Summit Entertainment

第41回トロント映画祭の受賞結果が発表された。

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カンヌやヴェネツィアと違い、審査員ではなく観客が投票するトロントでは、観客賞が最高賞となる。この栄誉に輝いたのは、多くが予測したとおり、デイミアン・チャゼル監督の『La La Land』だった。

現代のL.A.を舞台にしたミュージカルで、主演はエマ・ストーンとライアン・ゴズリング。ストーンは、今作で、ヴェネツィア映画祭の女優賞を受賞したばかり。この観客賞受賞で、オスカーに向けて、さらにはずみがついた。次点はガース・デイビスの『Lion』と、ミラ・ナーイルの『Queen of Katwe』。また、昨年始まった、審査員が決めるプラットフォーム賞には『Jackie』のパブロ・ラレイン監督が選ばれた。今作では、主演のナタリー・ポートマンにも絶賛が集まっており、アワードシーズンでの健闘が期待できそうだ。

トロントで観客賞受賞から、オスカー作品賞につながった作品には、『アメリカン・ビューティ』『スラムドッグ$ミリオネア』『英国王のスピーチ』『それでも夜は明ける』などの例がある。昨年の受賞作『ルーム』は、受賞こそ逃したものの作品部門にノミネートされ、ブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞している。

『LA LA LAND(原題)』
2017年2月 TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー

取材・文:猿渡由紀