興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 興梠慎三(浦和レッズ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

年間3位以内を確定させ、『明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ』出場を決めた浦和レッズと、首位に勝点4差の2ndステージ3位、年間3位に勝点8差の4位と『CS』出場に向けて一戦も落とせないガンバ大阪。昨年の『CS』準決勝で対峙した両クラブが、今週末激突する。

2ndステージ第14節・浦和×G大阪 チケット情報

浦和は3連勝と連敗のショックを完全に払拭した。『2016明治安田生命J1リーグ』2ndステージ第9節に川崎フロンターレとの首位攻防戦に敗れ、翌節のヴィッセル神戸戦も1-2で落としたが、第11節には対戦時3位・サガン鳥栖を相手に危なげなく2-0、第12節はFC東京に先制を許しながら3-1と逆転勝利を挙げ、前節は広島を3-0で下し、『CS』逆転出場を目論むディフェンディング王者に引導を渡した。

特に広島戦が大きかった。スコアは3-0だが、ペトロヴィッチ監督が「どちらが勝利してもおかしくない試合だった」と振り返った通り、紙一重の完勝と言える。前半31分のPKをピーター・ウタカが決めていれば、GK西川周作が再三見せた好セーブがなければ……。勝負の世界に「たられば」はないが、勝者と敗者が入れ替わっていても不思議ではない。

興梠慎三のゴールも今後に重要な意味を持つ。興梠は『リオ五輪』終了後、燃え尽き症候群に陥っていた。鳥栖戦では名指しこそされなかったが、指揮官に「途中出場したある選手のパフォーマンスが不満だ」とコメントされるほど。だが、続くFC東京戦では途中出場し、ダメ押しの3点目となるヘディングで2か月ぶりのゴールを決めると、3試合ぶりに先発した広島戦でも高木俊幸のラストパスを押し込み2試合連続ゴールを決めたのだった。

一方のG大阪は前節・FC東京戦を4連勝を逃したと見るか、試合終了間際に同点に追い付き勝点1を獲得したと見るか、意見が分かれるところだろう。それでも、長谷川健太監督は「この勝点1をポジティブに考え、残り4試合を戦っていきたい」と前を向く。

FC東京戦はイージーミスから先制点を許し、ミドルレンジからのシュートへの対応が手付かずのままなど、反省点は多いが、明るい材料もある。大森晃太郎が2試合連続弾を決めれば、長沢駿も直近7試合で6ゴールと量産態勢に入った。ここ4試合で10得点とアタッカー陣は好調だ。

リーグ戦での直接対決はG大阪の22勝8分19敗とほぼ互角だが、『CS』準決勝、『天皇杯』決勝を含め、G大阪が4連勝中である。リーグ戦は残り4試合。浦和が2ndステージ首位を堅守するとともに年間1位を獲得するのか、G大阪が『CS』逆転出場に踏みとどまるのか。2ndステージ第14節・浦和×G大阪は10月1日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。