いきなり「転職したいんだけど」と夫が言い出せば、妻は驚くし動揺するし、強い不安を感じますよね。
一家の大黒柱である夫にはしっかり仕事をしてほしいけど、夫の気持ちも無視できないし、支えられるならそうしたい。止めるか応援するか、“現実”と夫の板挟みは決して楽ではありません。
そんな妻たちは、夫の突然の転職宣言にどう対応したのでしょうか。
夫が突然の転職宣言!妻たちの取った行動は…
1.「今より良い状態で働きたい」夫の気持ちを後押し
「気が弱いというか、頼まれれば嫌とは言えない性格の夫は、前の会社では退社直前に残業を言われるような使われ方をしてきました。
それでも、夫なりに仕事は好きで頑張っていて、そんな扱いにも耐えていたので、私は一生懸命応援していたつもりです。
それが、あるとき『転職するから』と希望する会社に履歴書を出したことを打ち明けられました。
びっくりしたけど、
『仕事は好きだけど、今の会社じゃ希望がない。
どうせ働くなら、せめて環境は選びたい』
と、誰もが嫌がる部署に異動させられる話があったことを知りました。
確かに、せっかく仕事そのものは好きなのに、会社の環境が悪いせいで楽しく働けないのはもったいない、と私も思いました。
逃げるのではなく、『今より良い状態で働きたい』と願う夫の気持ちがわかったので、『一緒に頑張ろうね』と全力で後押ししましたね。
幸い、転職した今の会社では能力をしっかり見てもらえているのか、以前よりずっと上機嫌で仕事に行っています」(29歳/サービス)
今の会社に不満があるけど、そこに留まらず「もっと良い環境で仕事がしたい」と強く願う夫の姿が印象的だった、とこちらの妻は話していました。
それは、現実から逃げたいような後ろ向きな気持ちではなく、自分を信じて前に進みたい、というポジティブな姿勢の現れでもあります。
それがわかるので、妻も「支えていきたい」と素直に思えるのですね。
良い転職先が見つかって、本当に良かった。
2.諦められない夢を抱えたまま生きるほうがつらいと思った
「夫は、結婚する前から『調理師になりたい』と言っていて、実際に料理の腕が良くて楽しそうにキッチンに立つのが私も好きでした。
でも、調理師の免許を取得してからどこかのお店で職を得るまで、長い時間がかかるし収入も安定しないしで、諦めたそうです。
ずっと製造業の会社で働いていましたが、ある日
『やっぱり諦められない。
調理師になって俺だけの料理が作りたい。店を持ちたい』
と言い出して。
それまでの数ヶ月、思い詰めた感じで悩んでいたけど尋ねても答えてくれず、これだったんだな、と知りました。
『諦められない』と夫が言うのは初めてで、これを抱えたまま生きていくほうがつらいだろうな、と思いましたね。
幸い、まだ子どもはいないし私は正社員で働いているし、何とかなるだろうと計算して『かなえようね』と後押ししました」(30歳/総務)
こちらの夫は、「独身ならどうにかなるけど、結婚していれば妻に苦労をかけるのが目に見えているから、諦めるしかない」と友人に話していました。
でも、本当は心からやりたいことがあるのにそこから目をそむけて生きるのは、本人にとってとてもつらいこと。
妻は、「これだけ強い意志があるんだから、信じたい」と思ったそうです。
二人三脚で生きるのが夫婦。夫の夢を応援する妻の気持ちが、いつか報われるといいなと思います。