スノーホワイト』劇中に登場するハンターと“森の番人”たち

世界中の誰もが知るグリム童話『白雪姫』を、大胆な解釈で映像化した『スノーホワイト』が現在公開中だ。“戦うお姫さま”という新しい白雪姫像を提示した本作だが、そんな彼女を助け、心強い仲間となる“森の番人”たちもオリジナルとは異なる要素のひとつ。しかも、それを演じるのはかなりの名優たちだ。

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ここでいう“森の番人”とは、ディズニーアニメ版『白雪姫』などで“7人のこびと”として知られているあのキャラクターたちのこと。アニメでは頼もしくも愛らしいキャラクターだったが、本作では、かつてスノーホワイトの父マグナス王のために戦ったれっきとした戦士という設定で、現在は魔法の森を守る役目についている。実は“7人”ではなく8人登場するのもアニメ版とは異なる点なのだが、そんな彼らを演じているのが、映画ファンなら一度は目にしたことがあるだろうイギリスの名優たちなのだ。

まず森の番人のリーダーであるピース役を演じるのは、イアン・マクシェーン。『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』でジャック・スパロウを追い詰めた黒ひげ役が記憶に新しい。次いで、ピースの右腕ニオンを演じたニック・フロストは、『ホットファズ/俺たちスーパーポリスメン!』や『宇宙人ポール』でおなじみのコメディ俳優。また気難しい酔っ払いのゴートには屈強なコワモテ、レイ・ウィンストンが扮する。さらに、腕っ節の強さが自慢のコルに個性派トビー・ジョーンズ、盲目ながら博識の預言者ミューアを日本では映画版『スーパーマリオ』でおなじみのボブ・ホスキンス、といった具合で、錚々たる面々が一見彼らとはわからない外見で登場しているのだ。

監督のルパート・サンダースはこの配役について、「英国のギャング映画をキャスティングするのに似ていた。手ごわい奴らだが心はでっかい連中が必要だったんだ。一緒に歌い、笑い、ともに戦う、兄弟のような一団がね」と語る。出演交渉にあたっては、自ら候補の俳優たちを個別に訪問し、イメージ画と詳しい背景設定を示した。「会うことさえできれば、自分の熱意が彼らに伝わるだろう」という自信があったという。「森の番人たちの存在は、この映画に多くのものをもたらしてくれる。笑いを起こしてくれるだけでなく、ときには熱い心も見せてくれるのさ」。

監督の熱意で実現した本作の“小さい”けれど存在感のある豪華なキャスティング。視覚効果と昔ながらの映画撮影のトリックを駆使した彼らの登場シーンにも注目していただきたい。

『スノーホワイト』
公開中