3.『101匹わんちゃん』

本作と言えば、101匹もの犬をアニメーションで描くため、当時革新的であったトレースマシンが導入された事が有名ですが、背景美術も素晴らしいんです。

くっきりとした黒線に、ぼてっとした感じで大胆に彩色がされており、書き込みが細かいのにどこか抽象的な仕上がりは、他作品とは一線を画す美しさ。

ポンゴの飼い主であるロジャーの部屋なんかは、雑多で片付いていないからこそ、ごちゃごちゃした物の配置や、細かな書き込みがとにかく芸術的!

近代美術館に飾られていてもおかしくないような、素晴らしい背景画だと思います。

4.『リロ&スティッチ』

前述の3作に比べて、かなり新しい作品である『リロ&スティッチ』(2002年公開)。

手書きアニメーションながらCGが使われ始めたり、よりリアルな背景にこだわった作品が多い流れの中、美しい水彩の絵画のような本作の背景美術は、目を引くものがありました。

「ディズニーアニメーション背景美術集」より

本作の舞台であるハワイの美しさが、どこか懐かしい、薄めた絵の具のような見事な色合いで表現されています。

最新の遺伝子実験で生み出されたエイリアンという、突拍子もない設定のスティッチというキャラクターも、見事に溶け込んでいるのが凄いですよね。

 

いかがでしたでしょうか。

どの作品も、コマ送りで観たいほど本当に背景が美しいので、いつもと違った見方を楽しめるはず!

設定画や背景美術を眺めながら、制作の舞台裏に想いを馳せる事ができるのも、大人ディズニーファンの醍醐味かもしれませんね。

 

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