写真:石渡憲一  拡大画像表示

空はまだまだ明るいですが、陽は陰り涼しい風が頬をなでます。最後のアクトはもちろんMr.Children! ライブ開始が18時前という、普通のフェスにくらべて随分早い時間のトリ。メンバーが登場するとお客さんはもちろん盛り上がるんですが、「待ってました!」という気分と「あーもうすぐ終わっちゃう……」という気分が交じり合う、フェスならではの雰囲気が漂います。

毎年毎年これでもかというほどの豪華なメンツを招聘している『ap bank fes』のホスト役でもある彼ら。当然自分たちのステージへのハードルも上がると思うのですが、鳴らされる音、歌われる歌、すべてが圧倒的な説得力をもって響きます。

特に新曲として披露された『Marshmallow day』がすんばらしかった! MCで櫻井和寿も言っていたように、カラフルではじけるようなポップチューン。20周年ツアーと言う節目を経て鳴らされる新たな音がこんなにフレッシュで無邪気ではしゃいでる、っていうのがもうカッコよすぎです。今のMr.Children/『ap bank fes』におけるMr.Children/フェスのトリとしてのMr.Children、すべての役割を120%見せつけるパフォーマンスでした!

アンコールは、初年度からずっと歌われ続けている『to U』。日本語の歌詞をしっかり覚えて見事に歌いきったJASON MRAZに大きな歓声と拍手が贈られます。うーん、ほんとにいいヤツ! しかし櫻井和寿と平井堅とスガシカオと草野マサムネが一緒のステージで同じ曲を歌う図ってのが、もうなんかポップ惑星大直列というか、なんかご利益でもありそうなありがたいモノを観てしまった感じでした。こんな奇跡みたいな瞬間が、きっとこの先の『ap bank fes』でも刻まれていくのでしょう。

 

というわけで、これにて全行程が終了しました!

……え? 途中から「ひとり夏フェス」とか関係なくなってきたじゃねえか、って? ええ、そのとおり。言い訳はございません! というのも今回、ひとり参加で不便だったり寂しい思いをしたことがほんとに少なかったんです。まあ、そもそもひとり参加歴10年超なので、いまさらアタフタすることもないのですが、初参加のフェスでこんなに居心地よく過ごせたことは、嬉しい驚きでした。というわけで『ap bank fes』、ひとり夏フェス初心者にもかなりオススメです!

最後にもう一度。この『ap bank fes』というフェスティバルがここまで続いていることって、ほんとに貴重なこと。そしてその歴史の中に、今年自分が加われたことを誇りに思います! またいつかこの場所に戻ることを願いつつ、茶畑を横目に帰路についたのでした。