日本語版は、ふたりの個性がきらめく仕上がりになっているが、「声の演技」についてはどのように考えているのだろうか?

志尊「僕は元々自分の声にコンプレックスを持っていて、周囲からも“気弱そう”、“頼りない”という声のイメージを持たれていたんです。だからこそ、内気なイアン役は僕の声を活かせるチャンスかもしれないって。

監督にも“志尊くんの声がいいと思っているから、声を作るようなことはしてほしくない”とアドバイスをいただき、これまで自分がコンプレックスに思っていた部分を、強みにできたと思います」

城田「僕は最初、“このキャラは野太い声かな?”と、キャラクターを作ろうとしていたんです。そしたら監督からは“自然でいいです”と言われました。

要所要所でバーリーがふざけるシーンだったり、魔法に対して想いがこもったシーンだったりは、ちょっとキャラクターを立たせるというか、監督の演出のもと、声色を作ることはありました。

キャラクターっぽさや人間っぽさのバランス、そして何よりふたりのキャラクターの凸凹コンビ感を大切にしました。」

イアンとバーリーは、愛する亡き父親ともう一度会いたいという想いから魔法の力を借りるが、ふたりにとっての「今はもう会えないけど、会いたい存在」についても尋ねてみた。

城田「祖母ですね。母を生んだ、僕にとって祖母にあたる人は、母を生んですぐに亡くなってしまいました。母が一度も会った記憶がないそうで、“できることなら数秒でも会いたかった”と口にしていました。

その想いはこの作品に重なるなって。僕は母のことをすごく尊敬していて、自分の人生観や性格は母親から受け継いだものだと思っています。そんな母を産んだ人はどんな人だったんだろう? 僕も会ってみたいですね」

志尊「僕には、ずっと一緒に暮らしていた、相棒みたいな存在のワンちゃんがいたんですけど、地方での仕事で家をあけている間に亡くなってしまったんです。

僕は生きている時の姿しか知らなくて、“まだどこかにいるんじゃないか”という想いが残っているんです。もし魔法が使えたら、きちんとお別れしたいな」

今回のインタビューでも、イアンとバーリーの兄弟役を演じたことを本当に楽しそうに語ってくれた志尊と城田。ふたりにとって、本当に思い入れのある作品になったようだ。

城田「数年ぶりの共演がこの映画で本当に嬉しいよ、ご褒美みたいな仕事だよね!」

志尊「今、ふたりで一緒に宣伝をしている日々がすごく楽しくて。こんな日がずっと続けばいいのにって思っちゃう(笑)」

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