「いじくら NIGHT Vol.3〜コドモにもどって、はっちゃけナイト!〜」

逹瑯さん(MUCC)と団⻑さん(NoGoD)が MC を務めるネット番組『音楽情報ライヴ「いじくり ROCKS!」』。

4月18日放送で50回を迎えたことを記念して、5月5日、東京・吉祥寺 CLUB SEATAにて初の有観客ライヴイベント『いじくり ROCKS! presents 「いじくら NIGHT Vol.3〜コドモにもどって、はっちゃけナイト!〜」』が開催されることになりました。

なお、逹瑯さんとNoGoDのツーマンライヴは初とのことで、逹瑯さんのステージのゲストに声優のランズベリー・アーサーさん、NoGoDのステージには冠徹弥さん(THE 冠)が登場。

また、オープニングアクトは番組内でダイジェスト版を公開している「Mr.JACK が斬る!」(MUCC・YUKKEさんプロデュース番組)でもピックアップされている注目のバンド・孔雀座が出演。ほかにも様々な企画が用意されているとのことです。

足掛け4年、番組のMCを務める逹瑯さんと団長さんの二人に改めて対談してもらい、番組やイベントの話から、二人の先輩後輩関係、あるいは作詞論(?)まで伺ってきました。

団長「MUCCたちがいなかったら自分はヴィジュアル系の方に行かなかった」

――番組内でも軽妙なトークで仲の良さが伺えますが、そもそもお二人の出会いのきっかけっていつごろだったのでしょうか?

団長:最初に会ったのは15年くらい前かな。たしかウチの事務所・アートポップ主催のイベントを逹瑯さんが観に来ていたので、その楽屋で会ったのが最初です。

――そのときの逹瑯さんの印象は?

団長:もちろん、ムックのことは10代の頃から知ってたので、(当時持っていた)イメージのまんまの人なんだなと思いました。裏表がないというか、ステージの上とそうでないときの差がない。だって、楽屋のドア開けたら出演者じゃないのに誰よりも大股開きで座っていたんです。ドン!と(笑)。

――逹瑯さんから見た当時の団長さんは?

逹瑯:「なんか面白いヤツが出てきたな」って感じ。ヴィジュアル系って格好つけてるヤツが多い中で柔軟で凝り固まってない、ライヴだけじゃなくてバラエティ的なこともいけるし、色々なことができそうなヤツが出てきたと思った。団長ってキャッチーだよね。

団長:(照れながら)でもそれはMUCCの影響が大きかったんですよ。俺はもともとメタルやハードロックが好きで「埼玉ではバンドが組めない」と、東京の専門学校に行ったんです。

そこで同級生たちから「ムック、cali≠gari、バロック、メリー、蜉蝣etc……(※バンド名は当時の表記)、今インディーズのヴィジュアル系が盛り上がってるぞ」と教えてもらったんです。

――00年代初頭ですよね。いわゆる「お茶の間」ではヴィジュアル系ブームが落ち着いていたけど、ライブハウスでは新しい世代のバンドが出てきて盛り上がっていた頃です。

団長:当時の俺はヘヴィメタルで生きていくんだと思っていたけれど、そこでいわゆる「密室系」(※cali≠gariの桜井青のレーベル・密室ノイローゼに所属している、あるいはその周辺のバンド等を指す。厳密な定義はおそらく存在しません)と呼ばれる人たちの「様子のおかしさ」にすごく感銘を受けたんです。cali≠gariのCDなんて、いい意味でふざけ散らかしているじゃないですか!

逹瑯:cali≠gari周りって個性が強いじゃん。犬神サーカス團(※現在は犬神サアカス團表記)、グルグル映畫館、W.A.R.P.、ジェッジジョンソン、オナン(スペルマーメイド)さん……。もうさ、みんな個性しかない。だからみんなと違うものを磨いていかないと、ここでは覚えてもらえないんだなってやってたの。

むしろ、みんなが格好いいと思う場所の頂上を目指すよりも「みんながやってないことをやってたら目立つじゃん!」みたいな。だから、王道じゃない、ある意味では近道を行こうとしていたんだよね。

団長:でもそれって自分たちの道を切り開くってことで、とても勇気の必要なことじゃないですか。それがよかったんです。本当にいい時代を見せていただいたなと。

俺はヴィジュアル系に偏見を持っていたけど、こんなに自由にやっている人達がいるのなら、自分のやり方も通用するかもしれない。そのスタンスも含めて影響を受けました。MUCCたちがいなかったらヴィジュアル系の方に行かなかったと思います。