新型コロナウイルスの影響が、まだまだ懸念される中、これから気温が下がるにつれてやってくるのは、インフルエンザをはじめとしたさまざまな病気の流行期。

子どもがいる家庭は、特に心配がつきませんよね。

病気に負けない身体づくりには、適度な運動と睡眠、そしてバランスのとれた食事と世間ではよく言われていますが、いざ免疫力を上げる!となると、食事に関しては多様であることから、何がいいのかよく分からないまま、手探りでやっていることってあるでしょう。

そこで今回は、免疫力を上げる“食”について。

免疫力の70%は腸で決まる

今回教えてくれたのは、免疫に関する研究を約40年ほど続けていらっしゃる、東京医科歯科大学名誉教授・医師・医学博士の藤田紘一郎先生。

免疫力とは、何で高めることができるのでしょう。

藤田先生によると、それは“腸”。

免疫細胞は、身体の中で70%が腸に見られ、その腸にいる腸内細菌のパワーが、免疫アップに不可欠。その数なんと、ヒトの細胞37兆個の約3倍!

ちなみに腸内細菌は、善玉菌と日和見菌、悪玉菌の3種類で占められているのですが、そのうちの4分の3を占めるのが日和見菌。

腸内細菌のパワーとはいっても、実際免疫を高めるためには、3つの腸内細菌おうち、善玉菌を強くする必要があるのですが、いくら増やそうとしても全体の腸内細菌の2割以上は増えないのだそう。

つまり量を増やすことはできないため、あくまで日和見菌は多いままで善玉菌の“質”を高める、要は善玉菌を優位にすることが、免疫を高めることになるのです。

そのためには、この2つの菌を食を通して体内に摂り入れる必要があるんですよ。

赤ちゃんってすごい!これはやめさせちゃダメなんです

食べ物を口にする前の赤ちゃんって、何でもなめたがりますよね。実はこれ、土壌菌を腸内に摂取して、腸内細菌を増やそうとしているんです。

腸内細菌の種類は、こういった過程を経て個人個人によって皆違っていて、生後3年までに腸に棲みついた細菌でほぼ決まります。

食べ物を摂取していない乳児期から、腸内細菌を色んなものをなめて活発に摂り入れることは、結果として病気に負けない身体づくりをしていることに繋がっているのです。

何気なく赤ちゃん誰もがやっているあるある。免疫を高める生まれもった知識だと思うと、凄いと思いませんか?