『人生の特等席』(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

近年は映画監督として活動していたクリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶり、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』から19年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開されることが決定した。

セルジオ・レオーネやドン・シーゲルら偉大な映画作家の下で俳優のキャリアを積み、そこで学んだことを基に1971年に映画監督としても活動を始めたイーストウッドは現在、世界屈指の映画作家として多くのファンを抱え、高い評価を集めているが、近年では「積極的に役は探さない」と実質的な俳優引退宣言をしていた。しかし、イーストウッドの下で製作としてキャリアを積み、そこで学んだことを基に2012年に監督デビューを果たすロバート・ロレンツの作品で“俳優イーストウッド”が再びスクリーンに登場する。

本作でイーストウッドが演じるのは、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス。彼は年齢を重ね、視力の衰えと戦いながら、良好な関係とは言えない娘ミッキー(エイミー・アダムス)の助けをかりて、人生を見つめなおし、疎遠になっていた娘との関係を修復していこうとする。

「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事を他の誰よりも理解している」というロレンツ監督は、「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(イーストウッド)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と振り返る。世界屈指の映画作家であり、現在も圧倒的な人気を誇る俳優でもあるイーストウッドは、82歳になった現在、どんな役を演じ、どんな演技を見せるのか? 全映画ファンが期待せざるをえない本作は11月に日本公開される。

『人生の特等席』
11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー