『映画 ひみつのアッコちゃん』 (C)赤塚不二夫/2012「映画 ひみつのアッコちゃん」製作委員会

9月1日(土)に公開される映画『ひみつのアッコちゃん』の川村泰裕監督、美術の岩城南海子氏、スタイリストの杉山まゆみ氏が19日、松竹本社での試写会後に行われたトークショーに登壇し、参加したぴあプレミアム会員を前に撮影秘話やメイキングエピソードを語った。

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『ひみつのアッコちゃん』は、赤塚不二夫原作のマンガをはじめ、これまでに3度のアニメ化があった人気作品。初の実写化作品となる本作は、10歳の少女が不思議なコンパクトで22歳の自分に変身。ココロは小学生、見た目は大学生のアッコちゃんが大人の世界に飛び込み、仕事や恋に奮闘するハートフル・ストーリーだ。

トークショーでは、まず川村監督が参加者に「おもしろかったですか?」と逆質問し、「作り手としておもしろかったと言われるのが一番うれしいことです。苦労が報われます」と会場の空気を和ませていた。岩城氏は「働く女性に共感してもらえる作品作りに苦労しました」とファンタジーとリアリティのバランスに苦労したことを披露し、作品の世界観を表現することの難しさを語った。杉山氏は「台本を読んで自身がアッコちゃんの気持ちになる妄想(!)をしながらワードロープを決めていきました」と話し、今回の作品ではオリジナルの衣装は1点のみで、ほかはすべて既製品で揃えたことを明かした。

人気作品を新たな切り口で描いた本作。アッコちゃんと言えば、まず浮かぶのが原作やアニメのあの画だが、川村監督は「アニメの印象が強いのでキャラクターを壊さない世界観とキャラクターを大切にすることを心がけました」とコメント。大人に変身したアッコちゃんで新しい作品の世界を表現しただけでなく、“子どもから大人の世界はどう見えるのか?”をテーマに、今の社会へのメッセージを込めたという。

トークショー後は、作品のイメージで作られたスイーツバイキングを楽しみながらの懇親会が開かれ、参加者は川村監督らとの交流を楽しみながら、撮影秘話やエピソードに聞き入っていた。

『ひみつのアッコちゃん』

撮影:イシイノブミ