遠隔操作の拠点(イメージ)

愛知県は、遠隔型自動運転システムを含む実証実験を県内10市町の協力のもと、アイサンテクノロジーに委託して実施しており、全国初の取り組みとして、2017年12月14日に公道で実証実験を実施した。

SAE レベル3の実証実験

今回の公道での実証実験は、警察庁が17年6月1日に策定・公表した「遠隔型自動運転システムの公道実証実験に係る道路使用許可の申請に対する取扱いの基準」に沿って、愛知県額田郡幸田町の町民会館周辺の公道で、トヨタの車両「エスティマ」を利用して実施。運転席は無人で、遠隔操作者が車外の遠隔操作拠点から監視・操作を行った。

遠監視時の車両は、事前に作成した高精度3Dマップを用いて「LiDAR」で周囲を検知しながら決められたルートを走行する。ハンドル、アクセル、ブレーキは自動的に制御され、万一、衝突などの危険を察知した場合には、遠隔操作者などが緊急停止の措置を講じる仕組みとなっている。

愛知県は幸田町に続き、2月5日には春日井市高蔵寺ニュータウン内の一般公道で、同様の遠隔型自動運転システムによる実証実験を行い、システムを使用した右折合流・信号認識による左折を初めて実施する予定。あわせて、春日井市保健センターの駐車場内で試乗してもらうモニタ調査を実施する。

また、20年に「無人タクシー」の実現を目指すZMPは、東京自動走行ワンストップセンターの支援を受け、東京都内でミニバン「RoboCar MiniVan」を利用して、同様の遠隔型自動運転システムの公道実証実験を実施した。

国は、自動運転実現する自動走行システム・運転支援システムの定義について、国際的な整合性を図るため、米SAE Internationalが16年9月に定めた「SAE1 J3016」を採用しており、自動運転レベルは「なし(0)」から「レベル5」の6段階に分かれる。愛知県、東京都の実験は、ともに20年達成目標の「レベル3:条件付運転自動化」に該当し、システムが管理する自動運転としてはファーストステップとなる。公道でのテストを踏まえ、実用化に向けて開発を進めていく。

なお、「レベル4」では限定領域内での完全自動化(作業継続が困難な場合は利用者が応答)、「レベル5」はエリアを問わず、利用者の応答も必要のない「完全自動運転」となる。(BCN・嵯峨野 芙美)

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます