人参にピーマン、トマトにブロッコリーなど、子どもが嫌いな食べ物は多いものです。特に野菜を嫌う子どもは多く、ママは何とかして食べさせようと日々苦労しています。

例えば、ハンバーグのお肉の中に分からないようにみじん切りにしてそっと忍び込ませたり、ミキサーで液状にしてパンやクッキーの生地に混ぜたりと、子どもが嫌がる野菜を何とかして食べさせるため、工夫はしているものの簡単にバレてしまう子どもの味覚に驚かされるママは少なくありません。

なぜ分かってしまうのでしょうか。それは味を感知する「味蕾(みらい)」に秘密があるようです。

今回は、森永製菓が発表したデータを元に、子どもが嫌いなものをとことん食べない理由と、「味蕾」の秘密についてお伝えします。

わずかな味にも敏感な子どもの味覚の秘密!子どもの好き嫌いの正体とは

隠し味といって思い浮かぶ料理に「カレー」がありますが、カレーは子どもも大好きですね。カレーであれば嫌いな野菜が入っていても何とか食べてくれるという子どもは少なくありません。

しかしお店のカレーには隠し味としてさまざまなスパイスが使われることが多く、そのスパイスをいち早く感知し「何か違う」「酸っぱい」「苦い」など大人には感じないような味を感じていることにビックリすることがあります。

大人も驚くほど敏感な子どもの味覚は、いったいどこからくるのでしょうか。

そんな中、森永製菓は大人と子供の味覚の違いを「森永ビスケット」で検証した「大人と子どもの森永ビスケットNO.1決定戦!街角インタビュー動画」を公開しました。

それによると、ミルクの味が特徴のビスケットを大人が食べると「大人な味」というコメントが多く、それ以外ほとんど変わったコメントが出てこなかったことから、大人は「経験で味わっている」ことが分かります。

それに対し子どもは「イチゴの味がした」とコメントする子どもがいたように、微量の酸味が入ったビスケットを「イチゴ」と表現するなど、敏感に酸味を感じているようです。

その他にも、隠し味にシナモンを使ったシュガーパイを食べて「シナモンの味がする」と回答している子どもが多かったことから、子どもは大人よりも正確に味を感じているようです。

その敏感な子どもの味覚の正体は何か。その正体は「味蕾」の数です。

味蕾とは、舌の上にある味覚センサーであり、その数が多いほど味を感知する能力が高くなりますが、子どもの味蕾の数は生後3ヶ月くらいから徐々に増えて10,000個まで成長し、年齢とともにその数は徐々に減っていきます。

20代には5,000個まで減ってしまう人もいることから、大人は子どもの半分しか味覚センサーがないことになるのです。

子どもの好き嫌いの正体は、味蕾の数が多いことにより味に敏感で、「苦味や酸味」を大人より敏感に感じているからと言えます。

それを聞いて、子どもがピーマンを嫌う理由に納得したママも多いのではないでしょうか。