おどろきの価格で、家計にやさしい「酒&業務スーパー」。製販一体型企業の業務スーパーは、なんと全国に777店舗以上。だから、あなたの街にもきっとある!

その店名から、業務スーパーって飲食店を営むプロの人たちが食材を買う店なんでしょ? と思っている人も多そうだが、看板には“一般のお客さま 大歓迎”の文字が!

ふだんから他のスーパーで買っている商品に注目すると、びっくりするくらいお安い価格に、あれもこれもとついて手が出てしまう。

例えば、うどん一玉19円とか、赤玉たまご100円前後とか、100円ショップで売ってるスパイスが70円代とか、とにかくひとつ手にとれば、お得! と感じることのできる商品が勢揃い。

一般のお客さんもふつうに利用することができ、節約できるありがたいスーパーなのだ。

14~5年前、行きつけのカフェレストランを営むマスターの手伝いで、初めてこの業務スーパーを訪れた。マスターはピザを作るためのチーズと生地にするためのトルティアを購入。そのとき、1kg入りの大容量ナチュラルチーズ(当時700円代)のパッケージを手に取ったときのコーフンと言ったらなかった。

マスターは無類のチーズ好きの私にも1kgのナチュラルチーズを「お駄賃」としてプレゼントしてくれた。

マスターのアドバイスのもと、大容量パッケージのチーズを小分けにして冷凍保存。自宅ですっかり使い切った。それからというもの、業務スーパー通いは続いている。

どうしてそんなに安いのか? もしや、安かろう、悪かろう? いやいや、その安さには秘密があるようだ。

まずは、陳列。野菜は入荷したまま、コンテナごと並んでいたり、ドリンク類やお菓子類、他商品も、通路にダンボールごと山積みされている。

そう、ダンボールがそのまま什器で、陳列を簡略化しているのだ。だからといって、商品が見にくいわけでもない。

入り口から「なるほどこういう感じだな」と雰囲気をつかむと、安さに目を奪われて、陳列が大雑把なことなど気にならない。ディスプレイに手間やお金をかけず、その分、少しでも安くお客さまの元へ、というのが“業務スーパーの愛”なのだと思う。

神戸物産のフランチャイズが基本で、その地域によっても品揃えが多少違うのがおもしろいところ。クルマで遠出したとき、看板を見かけたら、ちょっとのぞいてみると、地元の店との品揃えの違いが楽しめるだろう。

また、海外に数十カ所の工場を持っていて生産をフルに行っているという。内外で生産・製造・販売までを行う、スーパーすごいスーパーなのだ。

食品の衛生面、安全面についても充分な検査を行い、安全基準をパスしたものを取り扱っているという。

輸入品に至っては、厚生労働省や、農林水産省の指導する食品衛生検査、残留農薬検査、動物検疫、植物防疫など、多数の審査や検査をクリアしたものを取り扱っているというから安心だ。

もちろん、ふだんスーパーで買っているなじみのあるメーカー商品も、市場価格より安い値段でたくさん並んでいる。カレー粉、シチューの素、焼肉のタレ、醤油、ダシなどなど……。

その価格帯は、それぞれのスーパーの基準があるとは思うが、業務スーパーではそれよりもウン十円、輸入品に至っては、ウン百円安い! だから、このメーカーのいつものそれしか買いませんよという人でも、業務スーパーをのぞいてみる価値が十分にある。

規定の検査をしっかりクリアした輸入品もたくさん。イタリア直輸入のオリーブバージンオイル、ホールトマト、パスタやパスタソース、アンチョビ、オリーブ、バジルソース。グリーン、レッドカレーの缶詰や、カレーを美味しくするマンゴーチャツネ、ボルシチシチューを作るためのペーストも。あっ、これ、お洒落な高級ストアで買ってたものと同じだぁ、という商品にも出合える。

多国籍の料理を作ってみたいときにも、豊富な品揃えで、各国の調味料が手に入るのも魅力。タイの調味料、ベトナムのフォーなどの乾麺、台湾のピータン、韓国キムチに韓国海苔にコチュジャン、バリで食べたエビせん、メキシカンチリビーンズなど直輸入ものや、国産のエスニック食材まで、ありとあらゆる食材が手に入る。

私がいつも業務スーパーで買うのは、国産の四季折々の野菜や果物。練り製品、乳製品、ドリンク、冷凍食品、調味料、生活雑貨品。今回はこれら7種から、これは便利! これは人気! これはマスト! という商品を紹介したい。(※商品価格は、店舗によって違いがあったり、そのときどきによって変動するため参考までに。)

フォトギャラリー業務スーパーの食材をつかったレシピ・商品を写真でじっくり見る
  • イラスト:北山節子
  • イラスト:北山節子

野菜

野菜が高騰している今こそ、ふところに優しい業務スーパーへ!

業務スーパーの商品は輸入ものが目立つので、安全面はどうなの? というイメージを持っている人も少なくないだろう。

じつは、私の母は国産にとことんこだわる専業主婦だ。だから国産品にしか手を出さない。そんな母が業務スーパーに来ると、二段使いの買い物カートは国産品だけでいっぱいになっている。

その代表選手は、野菜や果物。旬の新鮮な野菜や果物は名産地のものも揃えてあり、それが破格値で手に入る。

業務スーパーの入り口を華やかに彩るのは、ダンボールごと積まれた野菜や果物たち。

コストコより少し小ぶりの大容量パッケージで、他のスーパーとは比べ物にならないくらいの低価格で迎えてくれるのだ。小口でパッケージされた商品も多いので、ふつうのスーパーのようなお買い物が楽しめる。

入り口には、お野菜たちがひしめきあって八百屋さんのよう。ダンボールにマジックで書かれた値段を観てハッとする。

「えっ、こんなに安いの!」

他のスーパーで見て、「買おうかな? よそうかな?」と迷った大きな泥付きゴボウ2本入りのパッケージ(他のスーパーでは258円)が、ここではなんと99円!

「あ、産地もいっしょ!」

その立派な国産の泥ごぼうは、連れて帰って! と言わんばかりの鮮度感と低価格で私を悩殺する。これがお安く買えた分、他の野菜も連れて帰りたくなる。

すべての野菜は、通常スーパーのように小袋と、もしくは、大袋のキロ単位、袋単位、または網のネット単位で売られていて、ジャガイモなども男爵芋、メークイン、北あかりなど、その時期によって、小粒のものから、大きなものまで手に入るから、料理の用途によって買い分けることができる。

鍋が食べたいけど、野菜が高くて……と悩んでしまうときも強い味方になってくれる。

野菜高騰がさらに進んだら、豊富な冷凍野菜にも着目したい。たいてい500gパックで売っている。

インゲン、ブロッコリー、菜の花、ホウレンソウ、小松菜、サトイモ。揚げ茄子なんていうものもある。温野菜サラダ、シチュー、グラタンに使える。

お野菜もしっかりとれるのに、、節約にもなるなんて最高だ。

青森県産ゴボウ(99円~)を使って

フライパンで簡単にできるスナック感覚で食べられるゴボウ料理をいくつか紹介しよう。

ころころゴボウフライ

イラスト:北山節子

ゴボウをたわしでこすり洗いしたら、2cmほどの厚さに輪切りする。片栗粉を適量まぶして、多めの油を熱したフライパンで、揚げ焼きする。

ポテトフライのように、お好みの味(塩、塩こしょう、カレー塩、ガーリックソルト)などで味付けしていただく。

天ぷら油が用意されているなら、ピューラーで、スライスしたゴボウに片栗粉をまぶし、さっと揚げてもおいしい。

お雑煮

ゴボウ(そぎぎり)+鶏肉+白だし(鶏だしの素185円でも代用できる)+塩の味付けのお雑煮のお汁は、東北出身の友達のお父さん直伝レシピ。

春の七草の一つ、セリを入れると、彩りもよく、香りも最高だ。

ここに、焼いたおもちを入れる。なかなかセリが入手しづらい場合は代わりに、三つ葉やねぎを浮かべる。

クリームパスタ

ゴボウ+豚肉の塩こしょうで炒めたシンプルな炒めもののアレンジ、ゴボウ+豚肉の和風クリームパスタも絶品。

ゴボウを薄くそぎ切りにし(スライサーでもOK)小麦粉をふった豚肉を、オリーブ+にんにく、生姜で、炒める。

塩こしょうで、味付け。そこへ、生クリーム(または牛乳)投入。業務スーパーで買える北海道こんぶ茶で味をととのえる。ゆでたパスタを投入し、上にあさつきを散らす。ごぼうと豚肉の風味が生きた、絶品クリームパスタ。豚肉を、ベーコンに代用したり、キノコなどを加えてもOK!

北海道産ジャガイモ(小粒99円~)、北海道ひと口メークイン(99円)、北海道産タマネギ(5個入り99円~、1ネット580円)を使って

年中手に入る北海道のタマネギやジャガイモは貯蔵用に大容量でGETできて幸せ。この日は、北海道ジャガイモ299円。片手にずっしりくる大きさのものが12~15個入って、この値段だから詰め放題したみたいな気分になる。

そのままチン

そのままレンチンして、塩だけの味付けで食べたら、ホックホクでとても美味しい。

さすが北海道じゃがいも、ありがとうと感謝しながら、ジャガバタにしたり、さらに塩辛や、明太子を盛って、小ねぎをパラパラしちゃうと、立派な料理に早変わり。定番の肉ジャガ、ボテトフライなど、あと1品ほしいとき大助かり。

ポテトフライ

ジャガイモの皮をむき、好みの太さにカット。ビニール袋に入れて、小麦粉小さじ1と片栗粉小さじ1も、袋に投入。モミモミシェイクでうっすら粉を身にまとったジャガイモを揚げる。

私はあえて太く切って、コロコロ転がしながら、揚げ焼きにする方法がお気に入り。同様に、タマネギも厚切りにして、揚げ焼きに! カレー塩やハーブソルトを振っていただけば、なお至福。

イタリアン風ソテー

乱切りにしたジャガイモをオリーブオイルでソテーして、アンチョビとガーリックの味付けで、キノコなどと一緒に炒めて、パセリをパラリ。イタリアンなお料理にしても◎。

ハッシュドポテト

ジャガイモの皮をむき、適当な千切りにしてビニール袋に入れ、片栗粉(大さじ1をいれて)シェイク! 油を熱したフライパンに丸く広げ、ムギューッと、フライ返しで押し付け焼き付ける。

両面をこんがり焼けば、丸くて大きなハッシュドポテトが完成! ホットケーキのような形になるから、切り分けて食べる。あえて味はつけず、バターで香りづけしてもよし、ハーブソルトや塩こしょうなどで味付けを。パセリを振って、ケチャップを添えたら、彩りも素敵!

グラタン

我が家の定番はジャガイモグラタン。レンチンして柔らかくなったジャガイモの皮をむき、わりと厚めの輪切りで、耐熱皿に並べる。

一口大ベーコンを炒め、並べたジャガイモの上に盛る。タマネギをオリーブオイル+バター(+塩こしょう、ガーリックを入れてもOK)でしんなり炒めたら火を止め、小麦粉投入。弱火でぐるぐるかき混ぜ、粉っぽさがなくなったら牛乳(or生クリーム)投入。簡単ホワイトソースのできあがり。

ジャガイモ+ベーコンの並んだ耐熱皿に流し込み、とろけるチーズをかけてこんがり焼き、パセリをパラパラ、という簡単なグラタン。

メークインもレンチン

ときどき入荷する北海道産の小さなメークイン。レンジでチンしたら親指と人差し指で、つるんと皮をむいて、さまざまなお料理に。炒めもの、フライ、煮物にも型くずれしにくく、重宝する。

キノコ類を使って

ブナシメジ(1袋99円)、生シイタケ(100g99円)、エノキダケ(1袋77円)、他にも白ブナピー、マイタケ、マッシュルームなど、キノコ類も安くておすすめ。

キノコはカロリーが低く、食物繊維が豊富で、多種類のミネラル、葉酸などを含み、美容と健康のためにも、ぜひ積極的に摂っていきたい食材。業務スーパーにはさまざまな種類の新鮮なキノコが揃っていてうれしい。

この日、手にしたのは新潟産の大きな大きな、絵本に出てきそうなエリンギ99円。ひとつの袋に大きなものが1本と中ぐらいのものが2~3本入っていて、お得感あふれるパッケージ。

ときどき、こういう目玉商品に出逢えるのも業務スーパーのいいところ。一人で出かけて、「わー!」とか驚きを表現できないのが残念だったが、エリンギの袋の山を写真に収めた。

まるでホタテ・ソテー

エリンギをいつもの縦切りではなく、輪切りにしてホタテに見立てた「まるでホタテ・ソテー」。格子状に隠し包丁をいれ、厚く輪切りにしたエリンギ。

オリーブオイルで焦げ目をつけ、香り付けにバター+醤油。または、同様にソテーして、香り付けのバター+塩こしょう+「食べるニンニク」をパラパラとふりかけてもおいしい。

エノキダケ

豚肉で巻いて焼いたり、鍋にも入れたりしたいキノコだが、我が家はビン入りなめ茸が好物で、ときどき大量に手作りする。

無添加の自家製なめ茸なら、お好みの味にできるし、たーっぷり頂けるのが嬉しい。

1袋分のエノキダケのいしづきを落としたら3~4cmほどの大きさにカットする。それに砂糖、醤油、みりん、酒(大さじ2~3を好みの味に加減)を加えて鍋に入れ、中火にかける。

ねっとりとぬめりがでてきたら、お酢を大さじ1加え、さらに煮詰める。お酢を入れたとたん、おなじみの瓶入りなめ茸に近づく。お酢はかしこい。お酢の持つ防腐作用で、冷蔵で一週間ほど日持ちし、冷凍保存もOK! あつあつごはんにのせていただくのはもちろん、納豆にまぜたり、大根おろしと和えたり、タマゴと混ぜて焼くのもおすすめ。

冷凍キノコミックス

キノコ類は冷凍保存すると旨味が増すので、そのままジップロックで冷凍保存できる。厳選されたキノコ種類をバランスよくミックスしている業務スーパーのキノコミックスは、シイタケ、サケツバダケ、ヒラタケ、マッシュルームの4種がゴロゴロ入っている。

これがあれば、キノコたっぷり鍋根もすぐできる。ベーコンと炒めたり、アヒージョに活用したり、キノコシチューやキノコクリームパスタなどにも使えて便利。

※鍋やシチューに大活躍する、その他の冷凍食品は下記の通り。

○冷凍野菜のブロッコリー148円。炒め物や温野菜、シチューに!
○肉だんご500g 、160円。お鍋にもよし、中華団子やミートボールにしても◎。
○芽キャベツ148円。

さらに、サトイモ、レンコン、ニンジン、シイタケ、ゴボウ、エダマメ、ソラマメなど。

ナス(山形県産一袋250円)を使って

親指と小指を広げたぐらいの長さの大きなナスが10~12本詰まった袋が、なんと250円。ほんの少し傷ついていたり、かたちが不揃いだったりする大袋でも味は確か。小さめのナスも小袋で150円ほど。

かんたんナスの揚げ浸し

4~5本を大きめに輪切り、または乱切りで、フライパン+サラダオイルで炒める。そこへ、ナスが浸るぐらいのお水と「昆布つゆ」(大さじ3)を投入。味はお好みで。ぐつぐつ中火で火にかける。

味をみて、そのまま少し放置。冷蔵庫で冷やしても味が染みておいしい。カツオブシしや生姜の千切り、アサツキなどを添えて。

揚げナス 冷凍165円

業務スーパーの冷凍食品のデザインはとてもシンプル。そのため、パッと目につくよう食材のイメージが色分けされているのも特徴。ちなみに揚げナスは紫のパッケージ。

こちらはレンチンしてカレーやトマトソースベースのスパゲティにトッピングしたり、ラタトゥイユ、ナスの煮物、麻婆ナスにも。アク抜きして、高温で素揚げし、油を切るという手間を省き、大幅時短になるのでおすすめ。

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