いたずらが過ぎる子どもを持つママへ

子どもが小さいときは、まだ社会や世間のことがわからないのですから、親は子どもの失敗を受け止めてあげる必要があります。子どものいたらないところとか、子ども不幸なところを背負ってやるから、お母さんやお父さんにぶつけておいでという育児がいいわけです。もっといえば、子どもの不始末を、親がちゃんとあやまって、始末してあげることがたいせつなのです。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

時々、小さい子どもにごめんなさいを言わせることにやっきになっているママをみかけます。筆者にはまったく他人事には思えないような思い出があります。

息子が2歳くらいの頃、他の子どもをたたいてしまったり、砂場で砂をまき散らしてあたりに誰もいなくなったりすることは日常茶飯事でした。

そのことを、子育て支援センターのボランティアの方にこぼしたところ、「親が謝って歩けばいいのよ~。その姿をみて、子どもは学んでいくんだから」とアドバイスをいただき、とても気が楽になったものです。

過保護になっても大丈夫

とはいえ、なんでも子どもの望みをかなえてばかりいたら、すごくわがままな子どもなってしまうのではないかしら・・と心配になるママもいると思います。

幼い子どもが望むことは、なにをどれだけやってあげても大丈夫だということも、よく知っていただきたいと思います。そして、乳児のときに不足があったら、幼児期の前半に、あるいは後半であろうと、それなりのおぎないを早くしてあげれば、児童期、思春期に、不足による問題や障害を、それだけ残さないですむと思います。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

子どもというのは、要求が満たされると、それ以上要求をエスカレートさせてこないのです。ですから、ひざにのってこようとする子どもに、あつくるしいとか、重いとか、そんなことするのは赤ちゃんだからおかしいとかいって拒絶していると、いつまでも要求し続けるのです。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

過保護よりも過剰干渉(過干渉)の方が問題だと、佐々木先生は書いています。

過剰干渉というのはどういうことかというと、子どもが望んでもいないことを、やらせすぎるということです。これは子どもをだめにすると思います。自立心をなくします、自主性をなくします。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

子どもはまっさらな白紙ではなく、その子にはすでに描きたい絵が見える画用紙なのかもしれません。その絵が見えないのは親だけで。

優しい子どもになってほしかったら

優しい子ども、思いやりのある子どもになってほしい、と願わない親はいませんよね。そんなときは、どんな風に伝えたらいいのでしょうか。

たとえば、親切な子に育ってほしいと思うなら、親切な人をたくさんみながら育たなければならない、そうしなければ子どもの心のなかに親切というものは育たないのです。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

なぜなら、

子どもは親のいったとおりにはしないで、親のやっているとおりにやるもの。

出典『子どもへのまなざし』佐々木正美著/福音館書店

だからだそうです。

これには、参りました、と思いました。今後は、なるべく言うこととやることを一致させていこうと思います。