僕がFANTAという名前を広げなきゃいけない

撮影/小嶋文子

――本作の主題歌はFANTASTICSの新曲「It's all good」です。本作のための書き下ろした楽曲だそうですが、最初に聴いたときはどう感じましたか。

第一印象は「オシャレだな」です。「FANTASTICSでこういう曲をやってみたいな」と思っていた矢先でもあったので、そこにもハマった感覚がありましたし、ドラマにも合っているなと思いました。

ドラマを観ていて切なかったり、ちょっと胸が苦しくなったりする瞬間にこの曲が流れることで、ふっと肩の力が抜けるようなところもあって。

あとは歌詞がすごく入って来やすいです。「そのままでいいよ」「自分が思ったことを突き進んで、自分を信じて頑張っていこう」というようなメッセージがダイレクトに伝わる曲だと思いました。今、楽屋とかでよく聴いています。

――他のメンバーの皆さんの反応はいかがでしたか。

みんな「めちゃくちゃオシャレじゃん」って言ってました。ボーカルの二人(八木勇征、中島颯太)は「今日、レコーディングするんです」って連絡をくれたりもしました。ただこの感じの曲はパフォーマーからすると踊るのが難しいんですよ。どんな振付になるか想像がつかない。

ボーカル二人が歌うだけというパターンもあるんですけど、せっかく主題歌なので全員でパフォーマンスはしたいなというのはあって。その話はこの間、みんなでもしたので、今はどんな振付になるか楽しみだなって思っているところです。

――まだ振付はできていないんですね。8月26、27日に行われる『FANTASTICS ARENA LIVE 2023 “HOP STEP JUMP” -THE FINAL-』で観られるんじゃないかと期待していたのですが。

ちょうどドラマも終盤に差し掛かったタイミングですしね。ただ現状だと曲を作っただけで、まだ何も決まってないんです。どうなるかはお楽しみにということで(笑)。

撮影/小嶋文子

――ドラマに対してのメンバーの反応はどうでしたか。

やっぱりいじってきますよね、みんな(笑)。「また服着てないじゃん!」とか。でもFANTAの中でこれができるのは僕しかいないと思っているので。他のメンバーも俳優活動はしていますけど、そこはちょっと毛色が違うし。

振り切れることも大事だと思ったし、僕も自分があと2歳若かったらやってなかったとも思うから、今だからこそできたチャレンジだとも思います。

――世界さんと大樹さんでFANTASTICSというチームをリーダーとして引っ張ってきたと思うのですが、俳優活動と両立して、FANTASTICSを外に向けて発信していくところは、大樹さんがこれまで大きく担ってきた部分だと感じています。責任感のようなものもあったのでしょうか。

最初の頃は、僕がFANTAという名前を広げなきゃいけないって、いろんな人たちから言われていたし、自分でもそれが役目だって言い聞かせながら活動をしていたので大変な部分はありました。いつの間にか自分一人で背負ってしまっているように感じていた時期もありましたね。

だけどそこからメンバー全員で主演のドラマ(『マネキン・ナイト・フィーバー』2020年放送)をやれるようになったり、それぞれにみんながドラマ、映画、舞台と経験をするようになって、その役目を分担できるようになったので、肩の荷が下りたというか、すごく楽になりました。

ただ楽にはなったけど、(アーティスト活動と俳優業の両立は)自分が始めたことでもあるから、そこでは一番になっておきたいという気持ちもあります。

それは昔からあって、LDHで役者をやるからには、劇団(EXILE)のメンバーにも負けたくないと思っていたし、自分にしかできない役で、コンスタントに作品に呼ばれる俳優でありたいと思っています。だから手は抜かないです。