いつか違う形で未来の自分を助けてくれる日が来る

撮影/コザイリサ

――『春に散る』ではボクシング、『バカ塗りの娘』ではLGBTQのことなど、過去に演じたキャラクターが今の自分の助けになっていると感じることはありますか。

最初の頃と比べたら、間違いなく積み重ねてきた経験が今に生かされていることを感じます。例えば、ボクシングをやっていなかったら、大塚役はできなかったと言っても過言ではないし、『フタリノセカイ』をやって、自分の中にいろんな影響があったからこそ、すぐに入ってくるものがあったとか。

これからも今までやったことのないような役を演じていくとは思うんですけど、それがまたいつか違う形で未来の自分を助けてくれる日が来るんだろうなと思います。それだけに、1個1個、どんな役も大切にしなきゃと感じます。

――3年前にインタビューをさせていただいたとき、坂東さんが電車を使って一人で現場まで来たとお話していたことがとても印象に残っているのですが。

今も一人で電車移動しますよ(笑)。

――そうなんですか! とはいえ、ここ数年での周囲の環境の変化はとても大きいのではないでしょうか。

周りの変化は感じます。やっぱりドラマを観ている人の数ってすごいものがあるんだなって。しばらくドラマ出演が続いていたこともあって、街を歩いていて気づかれたり、話しかけられたりすることは増えました。

だからこそ、そこに置いていかれないようにしなきゃとは思います。“坂東龍汰”という名前だけが独り歩きをしないように、そこに追い付こうという気持ちで頑張っています。

©2023「バカ塗りの娘」製作委員会

――作品に対する役の比重や、それに伴う責任感なども増えていますよね。

そこは役が大きくなるのに比例して自動的に増えていきますね。もちろんプレッシャーを感じることはありますけど、根本的には「楽しもう」という気持ちを持ってやっています。

役が大きくなるということは、表現できることが増えるということでもあるので、いろんな表現を試せる場所があることには本当に感謝しています。現場にいる時間が増えれば、いろんな方たちから刺激を受けることも増えますし。

一つひとつの役と長く一緒に居られるという意味ではやりがいを感じますし、うれしいことです。


今回の取材は2作品分のお話を聞くために、それぞれ別の日にインタビューをさせていただきました。日程の都合上、結果的に2日間連続でお話を聞くことになったのですが「明日もよろしくお願いします!」「今日もありがとうございます!」と、2日間とも朗らかで明るい坂東さんからたくさんのお話を聞くことができました。

闘志あふれるボクサーと、将来への悩みを抱える美容師という全く違う雰囲気を纏う坂東さんを、ぜひ映画館の大きなスクリーンで堪能してください。

作品紹介

映画『春に散る』
2023年8月25日(金)より全国公開



映画『バカ塗りの娘』
2023年9月1日(金)より全国公開