最初の「肉体関係だけの相手」

朱里さんの女子大生時代は、彼氏ができても長くて3ヶ月ほどしか続かず、別れては別の人と付き合うという「恋愛ごっこ」のような日々でした。

就活で苦労した朱里さんもやっと一般企業に就職先が決まり、大学4年になるとナイトワーク系のバイトに加え、土日は地方のホテルの宴会などのコンパニオンのバイトを開始。

そこで知り合った10歳年上の男性と「肉体関係だけ」の付き合いになったそう。

食事をごちそうされたりプレゼントをもらったりしましたが金銭の授受はなく、一見するとパパ活にようですが、朱里さんは「カラダの関係だけ」と否定。パパ活は与える側と受け取る側と分かれるため、関係が不平等だけど、肉体関係のみはお互いに割り切っているので、その意味で平等だというのです。

独身の彼氏もいる上に10歳年上の男性と不倫の肉体関係にと奔放な朱里さんでしたが、父親にナイトワーク系のバイトもコンパニオンのバイトもバレてしまい大反対され、「普通の女子大生に戻ります」と約束させられて、卒業まで父親から監視されたそうです。

最初の結婚は価値観の相違で失敗

社会人になった朱里さんは、ナイトワーク系の世界と世間の常識のズレに気づき、「楽しく過ごしていた分だけ、私はバチが当たるかもしれない」と少し警戒しながら社会人生活をスタートしたそうです。

研修期間を終えて、いよいよ配属先で仕事がスタートすると「社会人としてやっていけるのだろうか」と不安を感じると同時に、ナイトワーク系のバイトが恋しくなった朱里さん。

ストレスが溜まってしまった朱里さんは、以前の勤務先のナイトワーク系の店から「姉妹店ができたから、週末でもいいからバイトしない?」という誘いに「金曜日だけなら」と応じてしまったのです。

金曜日が待ち遠しくなった朱里さん。ところが1年も経たないうちに、父親にバレてしまってまたもややめざるを得なくなります。

「息抜きのバイトのおかげでサラリーマン生活に耐えられたのに、父親が邪魔をする。独身のままだと父親から監視されっぱなしになる」と危機感を覚えた朱里さんは、父親から逃れるために、婚活を開始します。

25歳の時に、10歳年上の大手企業のサラリーマンと結婚し、父親の干渉からやっと逃れることができたのですが、結婚が失敗したことにすぐに気づいたといいます。

「その人は結婚前は優しい人でしたが、結婚してから自分の都合やスケジュールに合わせることを強制するようになりました。

自由な働き方をしたいと、会社を辞めて花屋でバイトを賛成してくれたのに、『養ってあげている』という上から目線になってきて」

何より、時間に几帳面な真面目が生活を息苦しくなった朱里さんは、1年で離婚します。

「結婚前に価値観をすり合わせていくべきでした」と後悔する朱里さん。干渉しすぎる父親から逃れたいという目的が優先の結婚の結末でした。