『カレーショップC&C』「新宿カレー」

新宿っ子&京王線沿線っ子のソウルフードは、レトルトも絶品!

そして、最後にいただくのが、京王線沿線を中心に19店舗を展開するカレー専門チェーン店『カレーショップC&C』(以下『C&C』)。

新宿西口に1968年に創業し、界隈で飲み遊んだシメは『C&C』で……という人も少なくなく、かくいう筆者も朝まで飲んで『C&C』でカレーを食べて帰る、という学生時代をおくっていました。

低価格と佇まいからコストパフォーマンスの良さばかりが評価されがちな『C&C』ですが、様々なカレーブランドを食べ比べてみると、『C&C』のレベルは高級店にも負けない、と筆者は思っています。

『カレーショップC&C』「新宿カレー」

もちろん、レトルトカレーも展開しており、『C&C』店頭だけでなく、京王線沿線に多い「京王系」スーパーなどでも購入することができます。あの慣れ親しんだ味、レトルトでもしっかり再現してくれているのでしょうか。

やや黄みがかったカレーの質感と味わい……これぞまさしく『C&C』

粘度強めで、やや黄みがかったカレーの質感はまさしく『C&C』そのものであり、甘みと辛みが複雑に混じり合う奥ゆかしい味わいも店頭の味をそのまま再現しているように思いました。

この味で育った筆者なので、再現度にも少々厳しく見ていましたが、レトルトもやっぱり『C&C』。唯一無二の泣ける味わいもしっかり再現されているように思いました。

多くのカレーブランドが店頭さながらの味わいを再現していた

一方、大手メーカーのタイアップでは、また違う味わいになる?

ここまで人気カレーブランド7社のレトルトカレーを食べ比べましたが、そのほとんどが店頭と食べるのと変わらない味わいを実現させており、この技術力の高さ、味のこだわりには目を見張るものがありました。

その一方、『日乃屋』のレトルトは、かのS&Bとのタイアップ商品であり、店頭で食べる味わいよりも甘みを際立たせており、オリジナルとはまた違う味わいになっているように思いました。

もちろん、それでも美味しいことには変わりがないのですが、カレーブランドの味を求めて買ったお客さんは、その違いに少し戸惑うかもしれません。

さて、ここまで読んでくださったあなたはどのカレーが気になりましたでしょうか。筆者個人的にはダントツ『C&C』推し、2番手で『チャンカレ』推しという感じです。ぜひ本記事を参考にあなた好みのレトルトカレーを見つけてくださいね。

音楽事務所、出版社勤務などを経て2001年よりフリーランス。2003年に編集プロダクション・デコ有限会社を設立。 出版物(雑誌・書籍)、WEBメディアなど多くの媒体の編集・執筆にたずさわる。エンタテインメント、カルチャー、 乗り物、飲食、料理、企業・商品の変遷、台湾などに詳しい。台湾に関する著書に『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)、 『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『台湾迷路案内』(オークラ出版)などがある。HP