「握りはじめた40年前はふつうに握っていました」

弘子さんは23歳のとき、米屋兼おにぎり屋の手島家に嫁いできました。

当初、実家の母が作ってきたようにふつうに、しっかり握るおにぎりを作っていたそうです。

「その後いつの間にか、ふわっと握るようになっていきました」

時間短縮のためにしっかり握らないわけでもなく、ふわっと、包むように握ったほうがおいしいことに気づいた、というのです。

ちなみに、健太さんは弘子さんが作る、「焼きサバ」(190円)のおにぎりが一番好きだといいます。親子でもおにぎりの好みが異なるところが面白いなあ。

最近、おにぎりが人気で、行列ができる店もあるようです。

おにぎり職人歴40年の、弘子さんが作る、ふわっと包むようなおにぎりを食べてみませんか。食べたいおにぎりが売り切れのときは、注文すれば作ってもらえます。

【おむすび てしま】 弘子さんはこの壁の奥でおにぎりを作っていることが多いのですが、運がいいと、弘子さんが接客してくれます

健太さんが出かけたときは、弘子さんが店番を。看板娘に会えるチャンスもあります。

最後に、おにぎり職人40年の弘子さんに健康法をお聞きしました。

【おむすび てしま】 いつまでも包むようなおにぎりを作り続けてくれると嬉しいなあ

「寝るのは11時。朝5時に起きて6時には店に入ります。4時間熟睡すれば十分です。あまり物事を考えず、くよくよしないのが元気の秘訣かしら(笑)」

弘子さんが作ったおいしいおにぎりを食べて、弘子さんの元気もいただきませんか。

おむすび てしま】店舗概要

住所/東京都調布市仙川町1-12-12

電話/ 03-3307-5649

営業時間/7:30~18:00(日祝日9:00~16:00)

定休日/木曜

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。