「誰が言っているのか」を考える

他人の気持ちだけではなく世間の最新の情報が流れるのもSNSで、メディアやメーカーなどが公式アカウントを作り積極的に発信しています。

いろいろなニュースサイトも最新の記事をSNSで投稿するので、それを目当てにタイムラインをチェックするという人もいます。

新鮮な情報に触れる点でSNSはメリットが多いですが、気をつけたいのはデマゴギーやフェイクニュースなど悪意を持って事実をねじ曲げた投稿もあることです。

事の真偽がはっきりしないのに、「実はこれが事実」「こいつが犯人」など、さも「自分は知っている」風で自信満々な文章を載せた投稿がありますが、頭から信じてその投稿を自分のタイムラインに流してしまうと、後で実は嘘だったとわかったときに自分もそれを信じた人間として責められる可能性があります。

極端な内容ほど、「誰が言っているのか」を真っ先に調べるのが賢明。

その発信をした人はどんな人物なのか、信用に足る背景があるのか、何が目的でそう書いているのか、プロフィールや過去の投稿をチェックして判断する力が、今のSNSでだまされないためには必須です。

ニュース系ではなく日常や生活に関することでも、センセーショナルな内容で偏った思想を吐露している投稿は、単に共感がほしくて大げさに書いている可能性もあり、安易に同調するのは危険です。

こんなときも、その人の普段の投稿やほかの人の投稿にどんな返信を書き込んでいるかをチェックしてみると、一貫しない主張に気がつくこともあります。

その発信をしているのはどんな人なのか、信じるに値するのか、一つの投稿だけで判断することは難しく、気になったらまずその人のタイムラインをチェックする癖をつけましょう。

声の大きい人、言いづらいとされることをずばりと書く人には自分ができないからこそ「すごい」と憧れのような気持ちを持ちますが、SNSは身分を隠して自由に投稿できる場所であり、「盛っている」可能性があることを、忘れてはいけません。

自分の目でその人の信頼性をきちんと判断したうえで、「好きだ」と思える人の投稿を楽しむのが、不要に感情を揺さぶられることを防ぎます。