70万部を超えるベストセラーとなった前作『ジェイソン流お金の増やし方』に続いて、11月20日、満を持して厚切りジェイソンの新しい書籍『ジェイソン流お金の稼ぎ方』が発売されました。

今回は、投資で増やす以前の「そもそも投資をするためのお金がない人はどうしたらよいのか」に対してこたえる内容になっています。

ジェイソンの経験に基づいて導き出された、お金を稼ぐ力をつける方法、つまり“稼ぎ方”のヒントがぎっしりつまった一冊になっています。

今回はその中から一部抜粋して、紹介したいと思います。

厚切りジェイソン流「お金の稼ぎ方」前回までの話はこちら↓

お金を稼ぐ方法:成長のスピードを重視する

自分の成長を止めることは自分の将来に投資をしないのと同じ僕は「稼ぎたい」「社長になりたい」という思いが初めから強かった。

だからこそ戦略的に考えて、いかに早く成長をして自分の市場価値を高めるかということに重点を置いてきた。

実はこの「成長のスピードを高める」ことが日々のルーティンの中ではとても大切だ。

稼ぎたいと思ってこれまで説明したことを実践してきても、退職する65歳以降にゴールにたどり着いたとしたらどうだろう。

その時に投資に回せるお金が増えたとしても、複利でお金を増やす時間が短くなってしまい、結局資産を大きく増やすのには難しくなってしまう。

なるべく早く稼ぐ力をつけて投資に回せるお金を増やしてこそ、人生の選択肢は増えるんだ。

だからこそ「どういう選択をすることが自分の成長を早めてくれるか」を冷静に判断することがとても重要だ。
 

僕は旭化成でインターンをしていた時に今の妻と知り合ったということもあって、大学を卒業をした後は日本で働きたいという気持ちがあった。

だからGEヘルスケア以外にも日本の企業を受けたんだけど、僕が大学で学んで専門性を高めてきたコンピューターサイエンスを活かしてくれそうなところとは残念ながら出合えなかったんだ。

日本の多くの会社はジェネラリストを育てるシステムができているから、そこに入社してしまうと自分の成長のスピードが数年の間は鈍化すると思ったんだ。

それと比較してGEは専門性が活かせる上、さらに自分に付加価値をつけてくれる機会をもらえるということだったから、そっちを選んだんだ。

自分の成長を止めてしまうことって、自分の将来に対する投資をしなかった
のと同じなんだ。とてももったいない。

今、日本でも2020年に一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が「ジョブ型を組み合わせた『自社型』雇用システムの確立」を提起してから、ジョブ型雇用が注目されているよね。つまりアメリカのように職務にその専門性のある人を割り当てる方法のこと。

今後はこのジョブ型が主流になっていくと思うから、みなさんはより「自分にしかできない、専門性のある能力」を身につけることができる機会を意識した方がいいと思う。

成長スピードの速め方1: 最初の5年は稼ぐより成長スピードを重視

稼ぐことを重視すると、入社した企業の給料もより高い方がいいと思うだろう。でも僕は「最初の5年は稼ぐことより成長のスピードを重視するべき」だと考えている。

この時期は稼ぐ時期ではなくて、稼げるようになるためにスキルをつけて、自分の価値を示すデータを作っていく時期なんだ。

会社を選ぶ時、お給料とか福利厚生に注目してしまいがちだけれど、大事なのは自分を成長させてくれる仕事に就けるかどうか、そして、付加価値を高めてくれる制度があるかどうかじゃないかな。

入社してすぐに100万円をくれる会社と50万円の会社からオファーが来たら、つい目先の100万円に心動くよね。

でも、50万円の会社が自分の成長を促してくれる会社だったとしたら、きっと10年後は後者の給料を選んだ人の方が稼いでいると思う。自己成長の機会があまりない100万円の会社だと、自分の成長がゆっくりになる可能性が高いから、将来的に責任のある仕事には就きにくいだろう。

でも、最初の5年で自分を成長させた人は、付加価値のついた自分をさらに給料が高い会社に「これだけ価値のある自分を使うべき」と交渉できる力を持てるんだ。

僕も最初に勤めたGEヘルスケアでは最初の数年は一番下の等級で、修士号を取ってもやっとひとつ等級が上がっただけだったよ。でも、GEで修士号を受けるサポートを得たからこそ、自分の価値がグッと上がって、次の転職先では強気で交渉ができて、給料もグッと上がったんだ。

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