「青と黄色のVポイント」の有効期限はTポイントと同じ。ポイントの最終変動日(貯める・使う・交換する)から1年間(自動延長あり)となる

ゼンショーグループは、2024年4月22日から「すき家」「はま寿司」など、同社グループの全国4177店舗(23年12月末時点)でポイントプログラムの導入を拡大し、新たに「青と黄色のVポイント」の取り扱いを開始する。「青と黄色のVポイント」としては初の取り組みとなる。

「すき家」「はま寿司」などで「青と黄色のVポイント」がためられるように

「青と黄色のVポイント」は、CCCMKホールディングス(CCCMKHD)と三井住友カードが4月22日に開始する新たなポイントサービス。4大共通ポイントの一つ「Tポイント」と、これまでは決済ポイントの側面が強かったSMBCグループの共通ポイント「Vポイント」の統合によって誕生する、「みんなが使えるポイント」を目指した新しい共通ポイントサービスだ。VポイントとTポイントを連携すると、両ポイントを合算できる仕組みで、連携の手続きに関しては、サービス開始直前の24年4月頃に案内する予定。

ポイント連携した場合、4月22日以降、「ファミリーマート」や「ガスト」などすかいらーくグループの飲食店や「ウエルシア」「オートバックス」などの現「Tポイント」提携先でポイントカードを提示して三井住友カードで決済すると、ショッピングポイントと決済ポイントのダブルでVポイントがたまるようになり(4月21日まではショッピングポイントはTポイント)、ためたVポイントは「Vポイントアプリ」から同日(予定)に名称変更し、新たに「モバイルVカード」を表示できるようになる「VポイントPayアプリ」を利用すると、国内の750万店舗、世界の1億店舗のVisa加盟店で支払いができる。

すき家をはじめとするゼンショーグループの一部の店舗は、22年7月4日に「Ponta」サービスを終了している。以降はdポイント、楽天ポイントと、CooCaポイントの3種類からいずれかを選んでポイントがたまるマルチポイントサービスを提供しており、ここに4月22日からVポイントが加わる。ポイント付与率は共通で、いずれのポイントも200円ごとに1ポイントたまる。

電車通勤者は鉄道各社のポイントサービスにも注目

共通ポイントとは「ポイントカード・アプリを提示すると、ショッピングポイントとして会計金額に応じてポイントがたまり、特定の地域・沿線に偏ることなく、ポイントがたまる・使える店舗が全国にあるポイントサービス」と定義すると、今後「4大共通ポイント」といえば、dポイント・楽天ポイント・青と黄色のVポイント・Pontaポイントを指すことになる。

ポイントカードやアプリを提示してたまる「ショッピングポイント」としての側面に限ると、現時点では、加盟店の多さやキャンペーンの多彩さから「楽天ポイント」と「dポイント」が優勢といえるが、ゼンショーグループを皮切りに、今後は新たに「青と黄色のVポイント」の取り扱いを開始する店舗が増えると予想されるため、「dポイント」「楽天ポイント」「Vポイント」を、au PAYのコード決済や資産運用など「ポイントカード・アプリを提示」以外のシーンでポイントがたまりやすく、使い勝手の良い「Pontaポイント」が追うという勢力図になりそうだ。

なお、PayPayポイントは実質的には共通ポイントだが、「ポイントカードの提示でポイントがたまる」という条件を満たさないため、対象から外した。また、JR東日本の「JRE POINT」をはじめとする鉄道各社のポイントは「全国各地にポイントがたまる・使える店舗がある」という条件を満たさないため同じく外したが、キャンペーンのお得度やポイントの獲得しやすさという点では狙い目だ。

一方、マクドナルドは今年1月14日にdポイント・楽天ポイントの二種類から選んでためられるポイントサービスの取り扱いを終了した。もともと販売促進・マーケティングと顧客囲い込みを目的としたポイントサービスは、市場環境の変化を受けて変わりやすい。そのため、久しぶりに店舗を訪問すると、たまるポイントサービスが増えていたり、以前は重複不可だった商業施設のポイントとダブルでたまるようになったり、ルールが変わることも多い。今年はぜひ、「青と黄色のVポイント」関連を含め、ポイントに関する情報を積極的に収集していこう。