左から多胡誠代表と朽木豊監視長

レノボ・ジャパンは、8月31日まで、神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜海水浴場に海の家「Lenovo House Beach Marche」を開設し、タブレット端末「Lenovo YOGA TABLET」の新しい活用方法を提案している。

海の家「Lenovo House Beach Marche」では、8インチのAndroidタブレット「YOGA TABLET 8」を各テーブルにセット。「YOGA TABLET 8」で食事のオーダーができるほか、電子書籍の閲覧や、海の家内に設置した無線LANを使ったインターネットが利用できる。背面に自立スタンドもち、立てて使うことができる「YOGA TABLET 8」は、約16時間駆動する長時間バッテリを内蔵。一日中使用できて頼もしい。

レノボ・ジャパンは、由比ヶ浜を含む鎌倉の海で活躍するライフセービングクラブ・鎌倉ライフガードに、「YOGA TABLET 8」の3G版を無料で貸し出している。ITの面から海水浴をより安全に楽しめる環境を整える日本では新しい試みだ。鎌倉ライフガードは、鎌倉市の由比ヶ浜・材木座・腰浜の三つの海水浴場に監視所を設け、7月1日から8月31日まで人命救助をはじめとするライフセービング活動を行っている。人員は3か所合計で1日あたり約25人で、3か所の中央に位置する由比ヶ浜監視所には、15名を配置。2台の「YOGA TABLET 8」のうち、1台をライフセービング部隊の司令部に置き、もう1台を救護室で使用している。

鎌倉ライフガード由比ヶ浜監視所の朽木豊監視長は、「YOGA TABLET 8」で「風や波、潮汐といった海象情報や、天気、豪雨、雷といった気象予報の入手に使用している。これまではファックスなどで情報を取り寄せていたが、海の天候は変わりやすく、後手に回りがちだった。『YOGA TABLET 8』の機動力は、天候情報取得の即時性の改善にも役立っている」と話す。

「YOGA TABLET 8」は、海水浴客からの問い合わせに対応する情報検索や、外国人観光客との英語でのコミュニケーション補助などの用途でも活躍。「例えば、近所の病院施設へのルート案内など、ちょっとした用途でも簡単にマップ情報にアクセスできて役に立っている」(朽木監視長)という。  海外のライフガードでは、日本よりIT化が進んでいる。朽木監視長はオーストラリア在住で、ふだんはゴールドコーストでプロのライフガードとして活躍している。ゴールドコーストは、全長50kmにわたる海岸に監視カメラを設置し、24時間体制で波の状態をチェックしている。ライフガードの拠点となる施設には収集した波・風の情報をリアルタイムに表示するモニタがズラリと並び、情報の取得や共有にITを積極的に活用しているという。

鎌倉での「YOGA TABLET」の取り組みは、日本のライフガードのIT化の第一歩。朽木監視長は、「日本のライフセービングには、伸びしろがある。オーストラリアで得た知識を日本にもってきて、世界と日本の架け橋になりたい」と、今後の抱負を語った。