極端な話、日本語しか話せなくても世界一周できます

――最後に旅ビギナーの若者へ、まず行っておきたい国、現地で意識することについてアドバイスをお願いします。

浩史さん:おすすめはタイやカンボジア、ラオス、ベトナムなどの東南アジア諸国。

タイとベトナムは成田空港からたくさん便が出ています。近い・安い・安全と三拍子揃っていますし、同じアジア人なので上手くいけば現地に溶け込めるはずです(笑)。

梨紗さん:簡単な挨拶や数字くらいは、その国の言葉で伝えられるよう、準備しておくといいと思います。現地の言葉を使うと市場やお店などで場が和みますし、コミュニケーションがスムーズになりますよ。

ジェスチャーを交えてもいいですが、なるべく向こうの言葉で、それがムリならせめて英語で話してみてください。

でも極端な話、日本語しか話せなくても世界一周できます。タンザニアで出会った70代の関西人女性が、そんなたくましい人でした(笑)。

浩史さん:「いくら?」「高すぎる」「まけてくれない?」をユーモア混じりで伝えるスキルがあれば、どこでも生きていけますよ(笑)。

現地で出会った人とふれあったり、予期せぬ出来事が起きて対処したり……そういう経験を経て一回り大きくなれるのが旅の面白さだと感じています。ぜひ皆さんも身軽な時期に、旅に出てみてください!

【お話を聞いたのは……】
 

長谷川浩史さん・梨紗さん
広告出版企業を退職後の2010〜2011年、世界一周の旅に出て40ヶ国を巡りながら、ブログ「COOL JAPAN BOOM JAPAN」で情報発信を行う。帰国後の2012年4月から1年にわたり、日本各地のものづくりを取材・発信する活動「MUJIキャラバン」を(株)良品計画と企画・実施。47都道府県をまわり、約300人の職人を取材した。2014年4月、株式会社くらしさを創業。現在は、無印良品のECサイト「諸国良品」で、MUJIキャラバンから厳選した地域のモノ・食を販売プロデュースしたり、リクルートの運営する「料理サプリ」にて、郷土料理のレシピを動画で紹介する「〜きおくのレシピ〜」をプロデュースするなど活躍中。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。