東京小猫商会「HOT STUFF」上ショートサイズ(3,885円)、下トールサイズ(4,305円)。問合せは五十音信頼文具舗ぱなし編集部へ。

 熱い飲み物を快適に飲む、という点では、東京小猫商会がプロデュースして、京都の革職人権治さんに作ってもらった、スタバなどのカフェで温かい飲み物を飲む時に使う革スリーブ「HOT STUFF」も、一人一つは持っておきたい製品。通常、スタバなどのカフェでは、熱い飲み物を注文すると、カップを持ちやすいように紙のスリーブを付けてくれるが、あれを革で作ってしまったのが、この「HOT STUFF」。デザインもスタバのスリーブをイメージして、本来、メニュー内容を表すチェックボックスを、職人の権治さんや、関わった東京小猫商会のメンバーを表すアイコンにリデザイン。購入時には、革の色とステッチの色が選べるから、写真のような、ナチュラルヌメの革に緑のステッチにすると、中々スタバっぽく仕上がったりして面白い。



  紙のスリーブを使わない事で、ほんの少しだけどエコにも貢献し、お店のお姉さんとは確実に喋れて(ほぼ100%、興味を持って話しかけてくれる)、しかも、ほんのちょっと、優雅な気分でコーヒーを楽しめるわけだ。ちゃんと、トールサイズ用とショートサイズ用の二種類用意されているのも嬉しい所。基本的には革を二枚縫い合わせているだけなので、持ち歩くのにも邪魔にならない。こんなものわざわざ使うのか、と思う方も多いとは思うけれど、それをわざわざ作ってみたら、これが使い心地も良かったという、その遊び心が生んだ実用品なので、一度使ってみるといいと思う。


コーヒーハンターズ「ドリップバッグ・カフェ“プエンテ”」2,730円(税・送料込)

 と、飲み物を巡るグッズを紹介したので、〆には、手軽に淹れられて美味い、コーヒーの名品を紹介しておこうと思う。モノは、コーヒーハンターズの「ドリップバッグ・カフェ“プエンテ”」。美味しいコーヒーにこだわり続けて、農園だけでなく区画まで指定して豆を作らせるなど、妥協の無いコーヒー選びを続ける通称コーヒーハンターの川島良彰氏による、選び抜かれたコーヒー豆を使ったドリップバッグだ。スッキリとした飲み口ながら舌当たりが甘くて、酸味も心地よい「ピンクブルボン」、コクのある味と香りに、キャラメルのような濃厚な甘さが加わる「ブルボンエリテ」、白ワインを思わせるスッキリした酸味と甘味のさっぱりした味わいが新鮮な「ブルボン・ナチュラル・マリア・トレス」の3種類の銘柄が各7パックづつ入って2730円。つまり1杯130円のリーズナブルさ。


カップにセットしてお湯を注ぐだけ。1パックで200mlくらい飲める。

 いや、これほんと美味い。豆が入った袋が膨らんでいるのだけど、それは、挽いてすぐに香りを逃がさないようにパッケージングするため、コーヒーから出る炭酸ガスが外に逃げずに閉じ込められているから。この膨らみが新鮮さの証拠なのだ。簡単なドリップバッグなのだけど、それは言ってみれば、本職が最高の状態で挽いて、最適な量をパッケージングしてくれたわけで、適当に淹れても失敗が少ないということでもある。本気で作られたドリップバッグは、素人がその辺で豆買って挽いて淹れるのとはレベルが違うのだ。だったら、それに乗っかって、気軽に美味いコーヒーを飲みたいと、筆者は思うのだった。文具だって、ヘタなカスタマイズより、プロのデザイン、というようなもので。 

のうとみ・やすくに 東京小猫商会コモノ部1号、文具部3号。フリーライター、All About男のこだわりグッズガイド、懐中雑誌ぱなし編集長。夕刊フジ「オトコ小物の名品」、日経トレンディネット「聞いた、試した、すごかった! 最新ビジネスギア情報局」、Pdweb「今月の気になるプロダクト」など、モノ系の連載も多数。著書はデジタル系からモノ系、ドリンク系、書評系など幅広く出版。ラジオやテレビやトークイベントで喋ったりもするし、オリジナルグッズのプロデュースや販売もする。現在、プロのライター向け取材用ノートカバーをプロデュースし発売中