果たして映画はどうだったのか!?

原作を読んで映画に行った筆者は、映画を見る前は正直、「小説のからくりは知っているしな……。本当に楽しめるかな? 期待を裏切る騙しのテクニックを使われたらどうしよう。途中で寝ちゃわなければ良いけど」と、大変失礼なことを思っていました。

ですが、結果!!!!

大変面白かったです。ビックリしました。予想以上でした。

まず、使われている音楽が素晴らしかったです。80年代をほとんど知らない筆者でも、思わずノリノリになってしまうような明るい曲が次々にかかり、まるでミュージカルを見ているような感覚になりました!

  

帰宅してから調べると、冒頭に流れていたのは『男女7人秋物語』の主題歌だった森川由加里の「SHOW ME」。ラブラブの鈴木と繭が描かれているSide-Aでは、小椋佳の「揺れるまなざし」や1986 OMEGA TRIBEの「君は1000%」などが使われていたようです。

二人の関係にヒビが入り始め、心がざわつき始めるSide-Bでは、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、研ナオコの「夏をあきらめて」、寺尾聰の「ルビーの指環」など、少し冷ややかで大人な雰囲気の曲が使われていたのだとか。

また、今ではほとんど見られない80年代アイテムにも心奪われました!

今でこそスマホがありますが、携帯がない時代に恋人たちは「黒電話」を使っており、ダイヤルを回して連絡をとっていました。遠距離恋愛が始まってからは、すごい勢いで度数が減る「テレホンカード」を使用していた模様です。また、音楽を聴くときは「カセットテープ」で!

前田敦子さん演じる「繭子」の部屋には「輪ゴムすだれ」が下がっており、部屋には「ハイレグ水着」も飾られており、衝撃を受けました。
車は「ミラクオーレ」や「スターレット」が走っていました。

  

また、「クリスマスには本当に高級ホテルに泊まっていたんだ……!予約は半年前から争奪戦って本当だったんだ!」など、今とは異なる時代風景を眺めるのも、とても衝撃的で楽しかったです。小説を読むだけでは、これらのものを実際に想像することしかできなかったので、映像で見て「うわ~~~!! 80年代も楽しそう!」とテンションが上がりました。