どうやったらしなくなるのか・・・子どもの忘れ物に悩むママは多いですよね。

幼稚園や保育園とちがって、小学校に上がると、一気に持ち物は増えますし、日によって持っていくものも変わりますから、大変です。

それに、小学校に入って数年の子どもには、忘れてはいけないという危機感があまりありませんから、ママのイライラは増すばかり。やれやれ、いったいどうしたらいいのでしょうか。

過去記事「【家事・子育て】つらいのはADHDが原因かも!?研究者に聞いた診断基準と対処法」でお話をうかがった中島美鈴さんには、“忘れ物大王”の小学校1年生のお子さんがいるそうです。

前回は、親がADHDについて知ることが子育てを楽にするというお話でしたが、そこから発展して、忘れ物が多い子どもの対処法についてもお聞きすることができました。

「忘れ物が多い子どもは、もちろん即ADHDというわけではありませんが、忘れ物は、脳の実行機能がよく働いていないために不注意になり、起こります。

脳の発達の真っ最中である学童期には、程度の差こそありますが、よく見られる特徴です。診断がつくつかないを別にしても、この時期に脳の実行機能の働かせ方を教えることは、子どもの成長に役立つはずですよ」

中島美鈴さんに、すぐに役立つ子どもの忘れ物対策についてお聞きしました。

そもそも気合いで忘れ物はなくならない

忘れ物をした子どもになんと言いますか?「ダメじゃない」「これからは気をつけようね」あたりでしょうか。

それでも忘れ物がなくならなかったら、どうでしょうか。「どうして忘れるの!」「この間も言ったでしょ!」「何回言わせるの!」わかっていても言ってしまうのかもしれませんが、どんどん子どもを追い詰めることになりかねません。

そもそも「忘れ物しないぞ」とかたく心に誓ったところで、忘れ物はなくなりません。忘れ物をなくすには、それなりの対処と工夫が必要です。

たとえば、どうしてもカギを忘れてしまうのだったら、チェーンつきのキーホルダーを買って、ランドセルにつけるようにする、などが実際にするべきことですよね。

ところで、忘れ物やなくしものをした時は怒られるのに、そうでない時はなぜほめられないのでしょうか。これも、考えてみたら、おかしなことですよね。

言ってもダメならこの方法で

小学生になったとたん、時間割というものが出現します。それに合わせて持っていく教科書やノートが違うのですから大変です。

まず、学校の持ち物を忘れずに持って行き、家に持ち帰るために、具体的にどんな対処法があるか、中島さんにお聞きしてきました。

チェックリストに慣れさせる

「ランドセルのフタの裏に、チェックリストを貼る方法です。

教科書から傘からすべての項目をリストアップします。それを学校に行く前と、家に帰る前にひとつひとつ見て、もれがないかチェックさせるんです。

2,3日たつと慣れて、使うのを面倒くさがるようになりますが、そこは“自分を信じないで、チェックリストを信じる!”と言い聞かせて、習慣にします」

目に見えるところに貼ることと、チェックすることを習慣にすることが大事ということですね。

チェックリストでつまづきがちなのは、チェックすること自体を忘れること。その場合には、子供が持ち物をランドセルに入れるタイミングについて詳しく聞きます。

例えば学校の帰りの会の始まる前に、ランドセルを机の上に置いて、帰りの準備をしているという状況が明らかになったとします。

だとしたら、ランドセルを出したときに必ず目につく場所にチェックリストをつけておき、指差し確認しながら一つずつ持ち物をランドセルに入れるなど、具体的な手順を決めて、あらかじめ家庭で子どもとよく練習しておくと良いでしょう。

大人でも新しい習慣を身に付けるのはなかなか難しいもの。既にその子どもが習慣化している行動とペアにして教えることで、チェックリストをつけること自体を忘れることを防げるのだということです。

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