しかも、吊り橋効果は“美しい”ことが条件になるというのです。

もし目の前の女性が美しくない場合、「あれ、なんで自分はいまドキドキしているのだろう、目の前にこの女性がいるからかな、いやそんなわけがない、この人はそれほど美しくない、そうだ、さっきあの橋を渡ったからだ」と正しく原因を同定してしまったり、あれ、自分はなんでドキドキしているのだろう。きっとこんな実験に協力させられて腹が立っているんだ」などと帰属してしまう可能性があります。

越智啓太『恋愛の科学』

うわ。美しさによって反応が変わるなんて。なんだか身もふたもない話ですね。

別のコが魅力的に見えちゃう?

しかも、なんと「まだ恋愛関係になっていない二人では、この吊り橋効果を狙って乗ると、自分は好かれるどころか魅力度が低下し、一緒に乗っておらず、別の位置にいた別の異性の魅力度が上がってしまう」という踏んだり蹴ったりの結果が生じるそうです。

その理由は、コースターに乗ったとき、男のくせに悲鳴を上げる女々しさに幻滅してしまった。あの子のきちんとしているはずのヘアメイクが崩れてしまったのを見てしまった。メイクボロボロ髪モシャモシャは見るに堪えない。

なので別の位置にいた異性がよりいっそうよく見える。ダブルデートなら、友達の彼女がかわいく見えてしまう。メチャクチャかわいいなら大丈夫だけど……。だから美しい子に限るんだよ。というお話。

この魅力低下効果を“逆吊り橋効果”と呼ぶそうです。

なあんだ…と私もガッカリしましたが、逆に考えてみれば「美人だけどなぜかモテない」人にはこの効果がかなり使えるのでは?

何が原因かわからないけど、美人なのにもったいないなあ、なんて思われている女性なら、吊り橋効果はその美しさでドキドキがばっちり効くし、ヘアメイクが崩れても「自然体」「直す姿が女らしい」とよりよく見えそうではあります。