撮影:稲澤 朝博

哀川翔は累計3万匹に迫る数の飼育に成功する“カブトムシの達人”

7回目となる「大昆虫展in東京スカイツリータウン」が今年の夏も好評を博している。

ここ数年、日本各地の博物館で多彩なプログラムの昆虫展が開催される機会が増え、虫好きを公認する芸能人がテレビで取り上げられる機会も多くなり、再び、虫好きな子どもたちが増えているという。

「大昆虫展」は都会派の昆虫展として先駆的なイベントだが、2回目からアンバサダーを務める俳優の哀川翔さんの存在も大きい。

実は哀川さん、カブトムシの飼育で知られ、おそらく世界一だろうといわれる88ミリの飼育に成功したことでも名を轟かせている。

去る7月19日に開催されたプレス発表では、今年、成虫になったカブトムシの中から、82ミリの大型のものを家から持参。

累計3万匹に迫る数の飼育に成功するカブトムシの達人でもある。「虫は命の大切さを教えてくれる貴重な存在、中でもカブトムシは小さな子でも飼育しやすい昆虫」と語る哀川さんの説く「飼育のススメ」を伺った。

飼育の楽しさはやっぱり、卵が孵ったときの喜び

――哀川さんのカブトムシとの出会いは?

「5歳の時に親父が持ち帰ってくれたのね。それで夢中になって小学1年生の時には自分で採集しにいくようになりました。

ただ、当時は飼育に関する情報がなくて、本を見ると餌は砂糖水と書いてある。絵本でもカブトムシといえばスイカだから、そういうものを与えていたら、どちらも水分が多すぎて、下痢をして弱って長生きできなかった。

大人になって試行錯誤していって、今のように、“俺のところに来たら、必ず長く生きられる”と自信を持って言えるまでになりました。

飼育の楽しさはやっぱり、卵が孵ったときの喜びだね。それが幼虫となり、蛹となり、成虫となる。一回、その行程を経験すると、楽しさがわかります。

今は時代が良くて、腐葉土のマットがカブトムシ用、オオクワガタ用、ヒラタクワガタ用と細かく分類されているから、ものすごく飼育しやすくなっている。

昆虫ゼリーも通年で購入できるし、小さな子どもでも手軽に生き物として飼うことができるんです」