前作ファンにはたまらない見事な続編

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ドリーの記憶と家族を探す旅を手伝ってくれるのは、エイ先生やウミガメのクラッシュ、スクワートなど、前作に登場したキャラクターたち。

「ここであのキャラクターが登場するの」というようなサプライズは見逃せません。

他にもセリフの端々に前作を踏まえた言葉があるなど、前作のファンなら思わず笑ってしまう要素もふんだんに盛り込まれています。

ドリーが家族に会うのを助けたい、でもドリーが家族を見つけたらニモたちはお別れしてしまうの?

ニモたちが暮らす海の世界が大好きになっている状態だからこそ深い感情移入ができるのも続編であることの魅力。

ピクサーをもってすら制作が難しい続編を見事に料理したアンドリュー・スタントン監督はさすがです。

ちなみに、ストーリー上『ファインディング・ニモ』のストーリーは把握しておいた方が良いです。

「前作を観ていなくても大丈夫? 」という質問に対しては、「できるだけ観ておいたほうが良い」と答えたいです。

人間の世界を舞台に何が起こる?

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人間の女の子ダーラなど、『ニモ』で悪役となるのは人間。

チョウチンアンコウなどマーリンたちを食べようとする魚もいますが、基本的に敵は人間であり、ニモたちの味方になる人間はいません。

そんな世界観で、『ドリー』の舞台となるのは「人間の世界」。

勝手に魚を捕まえ、ダーラのような魚殺しの女の子もいるなど、魚に対する人間の身勝手な態度が敵となっていた前作。

一方の今作は傷ついた魚を保護し、海に帰すという目的の海洋研究所が舞台。

そしてドリーはそこで生まれた? という気になる展開も。

一見人間の良心的な活動に見える海洋研究所は、ニモたちにはどう見えているのか?

思わず笑ってしまう、アンドリュー・スタントンらしい皮肉はたまりません。

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