3.本当に付き合えない理由がある

あるバツイチ男性に告白してこんな返事をもらった女性のケースでは、「ふたりの子どもが独立するまでは、誰かと付き合うような心の余裕はない。だから好きだと言われても断るしかないのだけど、俺も恋愛感情を持っているから」

と言われました。

交際するとなると、女性とのデートなどで時間を作る必要があり、またお金もかかります。そのときはまだ男性の子どもたちは小さく手のかかることが目に見えていて、女性は「好きになったタイミングが悪かった」と嘆いていました。

男性とはそれからも友人としてのお付き合いが続いていますが、女性にはいっさい手を出さず、好意を利用するような場面もなく、誠意のある接し方だといいます。

ですが、男性も自分に恋愛感情を持っていると知っていながらその先に進めないような関係は、やはりどこか苦しいもの。

よく考えてみれば、交際する気はないのに好きでいられても、女性にとってはそれが負担や重荷になりますよね。

そんな女性の気持ちを無視している男性の姿は、本当は誠意があるとはいえないのかもしれません。

4.本命になる“かもしれない”から今のままでいたい

ある女性から告白されてこんな返事をした男性に話を聞くと、

「軽い恋愛感情は持っていたけど、彼女にしたいほどではなくて。でも断ったら申し訳ないし、もしかしたらこれから本命になるかもしれないから」と思ったそうです。

好意はあるから「好きだけど」は嘘じゃない、そして付き合うほどではないのも真実だから、こんな返事になる。

それを正当化する自分に違和感を覚えないことが正直おそろしいと思いましたが、これも、ふたりの関係を自分に都合よく続けたい心理です。

男性にとっては、こんな自分であっても女性に対しては「嘘をつかずに接している」ことになり、でも正面から打ち明けてはおらず、女性の気持ちを置き去りにしているともいえます。

「もし本命にならなかったらどうするの?」と尋ねると、「そのときはきっぱり断るしかない」と話していましたが、女性の好意を利用して「彼女にするにふさわしいかどうか」をジャッジする関係が果たしてまともなのか、大きな疑問を感じます。

告白されて中途半端な振り方をする男性には、「好かれてはいたい」という本音があります。

好意があっても付き合えないのならきちんとお断りをする姿勢こそ、女性に対する誠意です。

でも、好かれている自分を捨てたくないし、もしかしたら交際できるようになるかもしれない。

そんな、自分だけの事情を持ち出す男性には、一度きっぱりとこちらから身を引く勇気も大切です。

好意は利用されて良いものではありません。

「惚れた弱み」ではなく、自分を守るためにも、中途半端な言い方で好意を引っ張ろうとする男性には毅然とした態度でのぞみましょう。