子どもと一緒に結婚式や披露宴に招いてもらった場合、子どもと共にお祝いできるのは嬉しいものですが、親にとっては心配ごとだらけかもしれません。

その心配や不安を少しでも払拭するために、ウエディングや子どもマナーにも詳しいマナーコンサルタントのマナーズ博子さんにNG行動や正しいお作法をアドバイスいただきました。

結婚式の子どもの衣装はどうすればいい?

まず気になるのが、子どもの衣装。通常、子どもは制服がある場合、制服を着るのが一般的です。でも未就学児だと、制服はないことも多く、何を着せるべきか迷ってしまいますよね。

マナーズ博子さんは最近の傾向も踏まえて、次のように解説します。

マナーズ博子さん(以下、マナーズ博子)「最近は、結婚式のカジュアル化も手伝って、子どもに限らず、大人についての衣装も全体的に以前に比べて緩くなっている傾向になってきていますので、特にお子様に関しては『絶対にこうでなければならない』と考える必要はないでしょう。

本来であれば、大人の装いに合わせてお子様の衣装を選びます。例えば、大人が略礼装であれば、子どももそれに合わせて、白いブラウスに紺色のスカートやズボン、場合によってはジャケットなどを着用して略礼装にします。

もちろん、女の子は華やかなワンピースやドレス、男の子は蝶ネクタイなどでより一層お祝いの気持ちを表現してもかまいません。また、大人も同様ですが、白は花嫁さんの色ですから、上下どちらも白にはしないというのは意識したいですね。

ただ、何度も着るものではありませんし、費用を抑えるためにも、最低限、汚れていないかどうか、シワがないかどうかなど、お祝いの席にふさわしいかを気を付ければよいでしょう。

靴は革靴(合皮でも可)が理想ですが、長時間はいていると足が痛くなってしまうこともあると思いますし、このときだけのためにわざわざ購入するというのも、大変な事情になるかもしれません。

そこで、はきやすい靴を持参する、はじめからはきやすい靴をはかせるなどしてもいいでしょう。

ただし、表面も裏も汚れていないものにしましょう。靴の裏が汚れていると会場を汚してしまいますので、お出かけ前と会場に到着したときには必ずチェックしてくださいね」

結婚式・披露宴の子連れマナー

続いて、結婚式や披露宴に参列するときの子どものマナーを教えていただきました。

1.結婚式参列中

マナーズ博子「大きな声を出したり、走り回ったりするのはNG。あらかじめしてはいけないことを伝えておきたいですね。

後ほどもご説明しますが、もしお子様がこのような行動をしてしまったら、周囲に『申し訳ありません』と伝えて、お子様と一緒にいったん式場を出ましょう。決して怒ったりしないようにします」

2.披露宴

●食事中

マナーズ博子「食事については、お子様用メニューを用意されることが多いでしょう。もし食べられないものやリクエストがあれば、事前に出席のお返事をする際にあわせて伝えましょう。

食事中、特に気を付けることは、足をブラブラとさせないことや、料理をスプーンやフィークなどでたたいたり、つついたりしないことや、お皿をひっくりかえさないようにすることなど。

お祝いの席ですので、周囲の方々のお祝いムードを損なわないよう、ぜひ横でしっかりと見守ってあげてくださいね」

●スピーチの最中

マナーズ博子「通常、乾杯の後、食事がはじまった後であれば、スピーチ中もお食事をしながら聞いてかまいません。スピーチ中は静かに聞くことはもちろん、スピーチの前後で、拍手をするのをお子様に指導してあげましょう」